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二人で入ったいつものコーヒーショップ。
部屋で話して、
もし、
キスしたり、
抱きしめられたら、
ちゃんと頭で考えられなくなりそうな気がしたの。
ほんとは、
今すぐにでも、
章ちゃんの腕の中に飛び込みたいけど・・・
それじゃ、いけない気がする。
おじいちゃん、
おばあちゃんになるまで、
そばにいられるって、
自信持って言える人としか、
結婚なんてしたらダメだと思う。
昨日、愛理ちゃんと座った奥の席に着いて、
小さいテーブルを挟んで、向かい合う。
「ごめんな。
不安にさして」
章ちゃんの真っ赤な目は、潤んでて、
今にも泣き出しそうだ。
「昨日、お父さんにも話してんけど・・・
麻美が流産して、
付き添ってただけやねん。
ほんまにそれだけやから・・・」
なんて答えて良いのか、
やっぱり分からなくて、
うなづくだけ。
何か一言でも発したら、
とめどない感情をぶちまけてしまう。
「渋やんもすぐに来てくれて、
ちゃんと二人で話し合うたと思うし、
麻美もこれからは俺やなくて、
渋やんに、何でも最初に相談すると思う。
これ以上、Aちゃんを不安にさせるようなこと、
しいひんて、誓うから・・・
許して欲しい」
章ちゃんがまっすぐに私を見てる。
その言葉に嘘はないって分かってるけど・・・
「そんなの無理だよ・・・」
「俺のこと・・・許されへん？」
「違うよ。
最初から許してる。
章ちゃんはずるい・・・」
きっとこれからも、
麻美さんは、
章ちゃんを頼り続けて。
章ちゃんは、
麻美さんのこと、
ずっと突き放せない。
私は・・・二番目なんてやだから。
声にはならない想いと一緒に、
レモネードを飲み干した。
「ごめんな・・・」
「何にも分かってないのに。
・・・謝らないで」
「分かってないなら。
俺が分かるまで、
思ってること、ちゃんと話して欲しい。
Aのほんまの気持ち、知りたいから」
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2018年8月10日 16時
