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「言い訳があるなら。
まず俺に説明してくれへん？」
丸山先輩の怒りを抑えた声が、
背中に聞こえたのが最後。
部屋のドアを閉めた。
玄関まで一緒に戻ったのに、
お父さんは、また、
部屋を出てった。
章ちゃんと話すつもりなんだ。
もう、結婚なんて、許してもらえそうにないな・・・
それに、章ちゃんのこと、
こんな風に無視しちゃって。
嫌われるのがこんなに怖いくせに。
それでも、麻美さんとのこと、
許せそうにない。
嫌だ。
嫌で嫌でたまらない。
私以外の女の人と・・・
落ち込んでる私とは裏腹に、
お母さんははしゃいでる。
「あんな優しくて素敵な人に好かれてるのに、
Aって、本当に変わった子ね。
丸山さんと結婚しちゃえばいいのに」
鼻歌も聞こえてきそう。
「丸山先輩のこと、
そんな風に見たことないの。
結婚なんて・・・」
「好かれてるんだから、
そのうち、好きになれるわよ、きっと。
悪いこと言わないから、
過去に色々ある人は、
やめておいた方がいいの。
Aにも、そのうち分かるから」
お母さんの言ってる意味、
今、痛いほど、感じてるよ。
私には荷が重いのかな。
こんなに動揺しちゃって・・・
話も聞かずに、逃げ帰って来てしまった。
私の部屋だっていうのに、
自分でお風呂の準備してたお母さんが、
部屋に戻って来て。
お父さんの帰りが遅いから心配し始めた。
「一体どこに行ったのかしら。
雨風、強くなってきたっていうのに。
出歩いたりして、危ないじゃない」
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2018年8月10日 16時
