社長がお呼びです。３ (ページ9)

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壁にもたれさせられて、
甘いキスを受ける。

社長の指先が、
私のカラダの全部を確かめるように、
甘く、優しく、撫でていく。

もう、声が・・・

息が苦しくて・・・

「や、、んっ、あ、・・・」

途切れ途切れの声で鳴いた私を、
社長が満足げに見つめて少し笑う。

「めっちゃ可愛ええけど。
声、ちょっと我慢しよな？
夜中やし・・・
隣に聞こえてまうかも」

そんな風に言われて、
泣きたくなる、

「分かった？」

優しく聞かれて、
うなづいたら、

「ええ子や」

髪を撫でてくれた。

「あっち行こか」

ふわっと抱き上げてくれた、
腕の強さに、
自分の全部、預けてもいいって思った。

社長のことしか見えなくされて・・・

それを、凄く凄く幸せに感じてた。

カーテンから差し込む日差しで目が覚めた。

起き上がろうとして、はっとした。

裸のまま寝ちゃうなんて・・・

隣で寝てたはずの安田社長がいないの。

帰っちゃったのかな？

しょんぼり・・・

昨日の社長、凄く凄く男っぽかったかなあ。

あんなに求めてくれるなんて。

ずっと男の目してて、
色っぽくてかっこよかった。

ますます惚れちゃった。

なのに。

朝になったらいないなんて。

前田くんの時のデジャブみたいで・・・

不安でたまらなくなった時、

洗面所でガタンって音が聞こえてきて。

凄くほっとして、

知らず知らずのうちに、涙ぐんじゃった。

「Aちゃん？起きたん？」

「はい・・・
おはようございます」

何も着るものないから、
お布団から出られない。

「どした？
悲しい夢でも見たん？
涙、ついてる」

安田社長が、
ベッドに座って、
私の目尻の涙をすくってくれた。