社長がお呼びです。３ (ページ36)

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章ちゃんを好きになってから、
感情のアップダウンが激しくて、

自分でも、自分に呆れてる。

いつか、章ちゃんにも嫌われて、
別れることになったら、

前みたいに、
ただの社長と社員の関係に戻れるかな。

平気でいられる自信ない・・・

最悪な事態まで想像してしまってる。

どうしてこんなにネガティブなんだ。

きっと、生理前だから、
気分が塞いでるだけ。

そのはず。

「A、体調悪い？大丈夫か？」

神山くんが、私の手を取った。

「熱いな。熱、あるんちゃう？」

「ううん。
体温が、高い時だから」

つい、ぽろっと。

「高い時？」

神山くんが不思議そうに聞き返す。

「あっ、違って。
体温、高めなの」

慌てて言い直した。

章ちゃんにも、
昨日、聞かれたんだ。

「熱っぽいけど、
大丈夫？」

って。

とっさにごまかしたら、
元気そうな私見て、
安心してたけど・・・

生理が来たら、
言える気がしない。

でも、この感じだと、
週末ぐらいには来ちゃいそう。

伝えるの、恥ずかしいな・・・

「そうなんや。
元気ならええねんけど。
悩み事あったら、
なんでも聞くから。
いつでも頼ってや？」

「うん、ありがと・・・」

大阪駅で地下鉄に乗り換え。

吐き出される人に押されて、
転びそうになる私を、
神山くんが手を引いて、
助けてくれた。

章ちゃんも、
他のみんなもどこにいるのか、
分かんない。

しばらくホームで待ってたら、
工藤さんと愛理ちゃんが、
隣のドアから出て来た。

「社長と真琴ちゃんは？」

「分かりません・・・」

工藤さんにそう答えた時に、
章ちゃんと真琴先輩がやっと、
電車から降りて来た。

工藤さんは、
愛理ちゃんにべったりで。

愛理ちゃんは時たま、
こっちに助けを求めるような視線を送ってくる。

なんだか、困った感じだ。

「行こか」

そう言った章ちゃんは、
心なしか、
不機嫌な顔してる気がする。