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時々、申し訳ないような気持ちになるんだ。
18時に会社のみんなと待ち合わせ。
今日は特別に営業車のバンで、
駅まで。
駅前のコインパーキングに停めて、
みんなで大阪まで電車で向かうことに。
今日は、真琴先輩もバッチリ浴衣姿。
章ちゃんも浴衣だ。
やっぱりカッコいいなあ。
ちらっと私を見たけど、
さりげなく、そらされた。
寂しいな・・・
はっきり、私を彼女って言って欲しい。
真琴先輩が、
章ちゃんのこと、
虎視眈々と狙ってるっていうのに。
せっかくのお祭りなのに、
気分はどんよりだ。
天神祭に向かうのか、
電車の中には、浴衣姿の人がちらほらいる。
真琴先輩は、
予想通り、章ちゃんにべったりだ。
吊り革の隣をがっちりキープ。
どんどん、気持ちがいじけてく。
渋谷さんに、
あんな風に堂々と、
俺の嫁さん、
そう言ってもらえる麻美さんが羨ましい。
麻美さんは男の人にとって、
いつも特別になれる存在なんだ。
窓際に立ってたら、
少しずつ増えて、
ひしめき合う人に押し潰されそう。
「A、大丈夫か?」
神山くんが窓に手をついて、守ってくれる。
「うん、平気。
いつもと違って、
今日はやっぱりすごい人だね」
「今年は暑いから人減るかと思ったけどな。
そういや、シゲらも行くって。
聞いた?」
「うん。
さっきね、今日の今日で誘われたって。
晴子からライン来て・・・」
「嘘やん。
あいつ、ハーバーランド行った10日前から、
ずっと、誘う!て、言うてたで?」
「そうなの?」
「うん。
めっちゃ気合い入ってた。
あいつ、草食非リアキャラで有名やってん。
いまだにそんなんやねんや。
大丈夫かな」
晴子の言う通り、純情くんなんだ。
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作者名:fool x他1人 | 作成日時:2018年7月18日 11時