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少しすると、液体が沸騰し瓶の中央辺まで上ってくる。
危険を感じ、咄嗟に一星くんを押しのけて、瓶を奪い取る。
『？、か、貸して！！！』
「え、先輩！？」
一星くんから奪った瓶を液体丸ごと外へぶん投げる。
…と、小さな爆発音と共に瓶が割れる。
「！？」
『うっっっわ、やっぱり…』
「ば、爆発するなんて、俺何も…」
隣で顔を真っ青にする一星くんに、自分がわかる程度の説明をする。
『…多分あれはホスフィンだね』
「ホスフィン…？」
『うん、ホスフィン。可燃性気体だから空気に触れると自然発火しちゃう厄介者。』
ホスフィン、別名リン化水素。そういえば元の世界の化学で常温の空気に触れると燃えるものがあるとか先生言ってた。まさかここで役に立つなんて。いや、そもそもこんな事起こって欲しくないんだけどね。
『渡された時空気吸うなって言われなかった？』
「い、言われました」
『そっか…あれ、吸いすぎると昏睡状態になるからね。ちなみに私はもうやばい』
当たり前じゃん。強い毒性なんだから少し吸うだけでも肺に来る。口元の近くまで持っていかれてたし、対処が少し遅くなった。
『う、り、リビング…連れて…』
流石医薬用外毒物といったところか。対処しきれない。後はてるみんがやってくれることを信じて、私はあなたに全てを託します。
…あれ、私これ次起きれるよね？
少し違和感のある肺を気にしながら、私は意識を失った。
ｰｰｰｰｰ
何かを言い残して、倒れる先輩を何とか受け止めた。
ベルナルド様からは毒、としか言われていなかった為、もしこれが先輩の体の中に入ってしまったらと考えると恐怖がじわじわと襲ってきた。
「…もう、無茶しすぎなんだから」
先輩が瓶を投げた方の窓から声が聞こえた。
振り向くと、若草色の髪をした兎のような髪型の少年が窓縁に座ってこちらを見ていた。
「君も懲りないね、本当に厄介事に巻き込まれるんだから。世話をする僕の身にもなってほしいよ、本当」
彼は先輩を俗に言うお姫様抱っこ、というやつで手馴れているように抱える。
「き、君は…？」
なんとか声を絞り出して、相手の存在を伺う。
「僕？名乗るほどのものじゃあないさ。…あ、監督や皆には法事でいないって言っておいてね。それじゃあ！」
彼は窓から器用に彼女を抱えながら飛び降りた。
3階から飛び降りた彼の姿を追いかけるように見たが、そこには誰もいなかった。
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サーナイト - 野坂ー！いよいよ出番！楽しみすぎるー！ (2020年6月7日 17時) (
レス) id: 5955d179f7 (このIDを非表示/違反報告)
Tena_unknown(プロフ) - ルルさん» コメントありがとうございます！マイペース更新ですが、それでも応援してくださると嬉しいです。 (2020年6月4日 2時) (レス) id: 42a710b782 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - 凄く面白いです！続きが楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年6月3日 9時) (レス) id: 221a90b765 (このIDを非表示/違反報告)
のりたま(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！ (2019年3月6日 0時) (レス) id: dfae553a09 (このIDを非表示/違反報告)
『 』 - ひょっとして作者様はﾉｰｹﾞｰﾑ・ﾉｰﾗｲﾌ好きなんですか！？俺も大好きなんです！応援してます！ (2018年12月25日 17時) (レス) id: ec43b210b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Tena_ | 作成日時：2018年11月19日 17時
