スポンジケーキ ページ11
【一織side】
「はあ…だから、こういうわけで彼女と知り合ったんです。付き合っているとか、なんにもありませんから」
騒いでいた彼らを鎮めるのは至難の技だった。
「oh......本当にそれだけですか…がっかりしました」
「びびったー。いおりんに彼女できたのかと」
「ですからこれは、助けたお礼に頂いた物です。兄さんも私の部屋で一緒に食べましょう。」
「おう！」
私はお皿にケーキを盛り付けて、自分の部屋に運んだ。
「一織さー、Aちゃんと連絡先交換とかしたのか？」
「しましたけど、何か」
「お礼言っとけよー！あっ、そうだ、食べる前にこれ、写真撮って送っとけよ！」
「…じゃあそうします。」
パシャッ
なかなか綺麗に撮れました。
「じゃあ、頂きます」
彼女の作ったケーキを口に入れると、思っていたより美味しくて驚いた。
「これ…美味しいな。驚いた」
「私も少し驚きました」
チョコレートが練り込まれている、シンプルなスポンジケーキ。
「なあ、一織」
「何ですか」
「お前が、こんな風に女の子と連絡先を交換したりするのは珍しいな。っていうか初めてじゃないか？」
「…別に。ケーキを頂いたんですから、お礼を言わなくてはと思っただけです。
それに、あの方は私達のファンではありませんから。」
「ふーん。俺にはそれだけには見えねえけどなっと。」
兄さんはからかう様に私を見てニヤっとしてから、
「俺もう食べ終わったから皿洗ってくるわ〜！じゃあ！」
と言ってサッサと出ていってしまった。
スポンジケーキを口に含むと、チョコレートのふわっとした甘さが口に広がる。
ダークチョコレートを使っているようで、後味はほんの少し、にがい。
「貴方は私のこと、どう思っているんでしょうか…なんて。」
これは断じて恋ではない。
ただ、少し。彼女のことが気になるだけ。
私は食べ終わるとすぐ、兄さんの後を追いかけてお皿を洗いにキッチンに向かった。
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双葉 - イケメンすぎてsiんでしまう(-_-) (2020年5月16日 15時) (
レス) id: 9df39f7e96 (このIDを非表示/違反報告)
てまり(プロフ) - 兎さん» 本当ですね…！小説内に薄ピンクとの記述がございました！ご指摘どうもありがとうございます(*^^*) (2018年2月12日 23時) (レス) id: c22cf9b073 (このIDを非表示/違反報告)
兎 - あれ？三月の髪ってオレンジじゃなかったっけ？ (2018年2月12日 10時) (レス) id: 8632d56fb1 (このIDを非表示/違反報告)
てまり(プロフ) - Maiさん» コメントありがとうございます！一途な一織とても素敵だと思います(^^)/~~~ (2018年2月9日 23時) (レス) id: e216d6bd68 (このIDを非表示/違反報告)
Mai - 激愛の一織に好きって言ってもらえるなんて…本当に嬉しい… (2018年1月26日 0時) (レス) id: 8f96dea368 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てまり | 作成日時：2017年6月23日 0時
