喜多川法律事務所は今日もにぎやかです［ＡＲＳ］ (ページ31)

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裁判当日ページ31

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Aｓｉｄｅ

裁判当日。

私と翔君と智君は東京地方裁判所へとやってきた

私たち弁護団と検察官が向かい合い、法廷内には緊張した空気が漂っていた。

傍聴席には赤木さんの妻である陽子さんと従業員、そして友永さんの姿もあった。

「緊張してる？」

「えっ・・・」

久しぶりの法廷。

固まっていると、隣に居た翔君が声を掛けてくれた。

「大丈夫。
　俺らは決定的な証拠を手に入れた。
　それに・・・智君が居るから。」

そう言って智君の方を見る翔君。

「エッヘン。おいらに任せとけ。
　でもまぁ、喋るのは翔君だけど。」

なんだそりゃ・・・。

２人と話して、少しはリラックスして。

赤木さんも法廷に入ったため、裁判が始まった

「これより、
　検察官請求の証人尋問を行います。」

裁判官の一声で、塙の妻、望美さんが証人席に座り、検事から質問を受ける。

「被害者が殺害された時刻の１０分後、
　３月２０日の午後１０時４４分頃、
　ご自宅付近のガード下を通られましたか？」

「はい。」

「その時、誰かに会いましたか？」

「赤木運送の社長さん、
　赤木さんをお見掛けしました。」

「その時の
　赤木さんの様子はどうでした？」

「『赤木さん』と声を掛けたら、
　慌てた様子で走って行かれました。」

「赤木さんのその時の服装は？」

「緑色のジャンパーを着ていました。」

検察官の質問に、望美さんははっきりと証言していた。

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