一から兄妹を始めませんか？【ＡＲＳ】 (ページ4)

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２階に着くと、階段の入り口に当たる所に、
木制の柵が。

「転落防止用。
　コレ、おいらの手作り。
　どう？お兄ちゃんすごいでしょ。」

自慢気に話すお兄ちゃん。

忙しいはずなのに、

こんな物作る時間があったのか。

「ありがと、お兄ちゃん。」

「可愛い妹に
　ケガさせるわけには
　いかないからね。」

白皮症の症状の一つ。

視力が劇的に弱い。

だから階段は危険なのです。

慣れた場所なら感覚で何とかなりそうなところ
ですが・・・。

何分住むのは１８年ぶり。

部屋に入ると、窓には分厚いカーテン。

日の光に当たれないため、遮光性のカーテン。

閉め切っているから、部屋はどうしても
暗くなってしまうのだが、
わざわざ照明を変えてくれたのだろうか。
明るい部屋。

「ベッドここね。
　ちょっと高い？」

「大丈夫。登れるよ。」

お兄ちゃんにそう言われ、よじ登って見せる。

身長に合わせて選んでくれたのだろう。

普通のベッドより低め。

「ほらねっ」

「やっぱり、可愛い・・・。」

「ん？なんか言った？」

「んや、なんも。」

お兄ちゃんがなんか言った気がするが・・・。

まっ、いいか。

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