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どんな時も ページ7

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信五side









「っはぁっ・・・っ・・・」





「しんどいなぁ・・・
 もうちょいで亮も帰ってくるでな・・・」





ある日の夕方、俺がいつも通り部屋で執筆作業をしとった時やった。



今日は午前中にすばる達がCloveRの新曲
レコーディングに行ってて。

今さっき帰ってきたんか、
リビングから楽しそうな声が聞こえてくる。






でも、そんな楽しそうな時間は一変した。









「信兄っ!!!すぅ兄がっ!!!」




リビングから聞こえてきた章大の声。


慌ててリビングに駆けつけると、真っ青な顔で
浅い呼吸を繰り返しとるすばるの姿。


ラグの上に倒れ込み、
苦しいせいで胸元を引っ掻いているすばる。






いつ訪れるか分からない、すばるの心臓発作。



なんべん見ても、怖くなる。




一番怖いのは、すばる本人やのに・・・。









「章大、亮に電話して!!
 隆平は酸素!!!
 タツ!毛布と水取ってきてくれ!!」





「「「おんっ!!!」」」






弟3人が動いてくれている間に、
俺は倒れているすばるの後ろに回り、
俺にもたれ掛かる形ですばるを抱き起こした。

横になってるより、上半身を起こした方が呼吸が楽になるんやって。









「信兄っ!!
 亮、今から帰るから
 それまでいつもの処置で様子見てって。
 体、絶対に冷やすなって!!」





「酸素、持ってきたでっ!!
 すぅ兄、ごめんなぁ〜。
 マスク着けんでぇ?」





「信兄毛布っ!!
 俺、湯たんぽも作ってくるから!!!」





喜べる事ではないが、良い意味ですばるの発作に
慣れてしまっている俺らの連携はこういう時は
スゴいと思う。



発作のせいで心筋が緩んで、上手く酸素の循環が出来ない状態のすばる。


発作の時は溺れてる様な感じで苦しいって前に
すばるが教えてくれた。





医者じゃない俺らに出来ることは、
亮が帰ってくるまでの間、少しでもすばるの
苦しみを和らげてあげる事。




酸素が足りへん体に、亮から指定されている量の酸素を入れて。



少しでも呼吸がしやすいように体を起こして。



低体温になってしまわんように、すばるの体を
温める・・・。





生きる事を頑張っとるすばるに、


俺らはこんな事しかできへんのや。









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  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

今日の応援団

渋谷すばる


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作者名:mio | 作成日時:2019年1月19日 20時

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