俺ら伝説の７人兄弟∞ (ページ10)

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侯隆ｓｉｄｅ

いつも通り、患者さんのリハビリの手伝いをして

今日のスケジュールを全て終え、スタッフルームでカルテ整理をしとる時やった。

「あれぇ？侯隆、まだ居たの？」

聞き慣れた声が聞こえてパソコンから顔を
上げると、そこに居た１人の青年。

五十嵐雅紀。

俺の同期で、一緒に作業療法士として働く仲間

リハビリセンターの中ではムードメーカーで、
超天然で・・・。アホな一面もあるんやケド、
患者さんからも職員からも人気なスタッフ。

ちなみに、亮の居る心臓外科の部長で、すばるの担当医の五十嵐翔先生の弟。

もうちょい言えば、ＣｌｏｖｅＲのファンで、
しょっちゅう関谷家に遊びに来る。

「なんや雅紀・・・。
　やってまんだ就業時間前やん。
　ちゃんと仕事しとるって。」

俺がそう呆れ声で返すと、

「いやぁ、
　さっき翔兄に聞いたんだけどさぁ。
　すばる君、発作起こしたんだって？
　俺、てっきり侯隆も飛んで帰ったと思って
　・・・って侯隆！？！？」

はぁぁぁ！？！？！？

すばるが発作！？！？

なんで俺になんの連絡もないん！？！？

そんでもって、
なんで雅紀の方が先に情報仕入れとんねん！！

「侯隆ーっ！！！パソコンっ！！！」

「保存だけしといて！！
　残りは明日やるからっ！！！」

「ほーいっ！！
　タイムカードの偽装は任せといてぇ～」

同期だからか、腐れ縁だからか・・・。

言葉足らずでも伝わる雅紀に後処理を任せて。

俺も我が家への道のりを全力疾走した。

家に帰ると、既にすばるの処置は終わっとって

和室で穏やかな顔して眠っとった。

俺は今まで側に居れんかった分、すばるが目を
覚ますまで、すばるの隣を独占した。

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