初めてであった彼 ページ3
今日も博士に呼び出された。歩きながら手渡された資料によると、
scp-173という物のところに行くらしい。
私が無機物と話したりできることもいつの間にかバレていた。どうして……。
「ついたぞ。ここだ。君には今からこのscipと接触してもらう。」
『はぁ…。分かりました。』
コンテナの扉が開く。私の隣にはオレンジ色の繋ぎを着た人が何人かいて、博士はその人達にも
指示を出している。
『あれが…173。』
奥に佇んでいる彫刻のような物が見える。
彫「………また人間かよ。いやでもまだ掃除の時間じゃないはず。」
『えーと。こんにちは。人間は嫌い…ですか?やっぱり迷惑かな…』
物の中には人間を嫌っているものも結構あるものだ。彼もそうなのかな?
でも、こんなにハッキリ意思を持っているのも初めてかも。
まあやっぱり最初は会話出来ることに驚くみたい。彼も。
彫「お前…僕の話してる事が分かるの?でも…そんな…」
『ふふ。分かるよ。私の名前はA。昨日ここに来たんだけれど…ここではscp-0000*と呼ばれてるんだ。』
彫「そう。じゃあ君は僕みたいなヤツと話せるわけ?あ、僕はscp-173って呼ばれてる。」
『ん。そんな感じ。よろしくね?』
彫「よろしく。………君は特別だ((ボソッ…」
『え?今なにか…』
彫「なんでもない!!!それよりそこのツナギのヤツらにここから出てくように言ってくれ。」
『オレンジ色のツナギの人達ね!分かった!』
取りあえず事情を説明してみる。ツナギの人達はちょっと困った顔をして、カメラに向かって話す。
「…………。0000*。本当に大丈夫ですね?」
スピーカーから心配そうな声が聞こえてくる。
『??はい。大丈夫だと思います。彼いい彫刻さんですよ!』
「それでは…D-14523達はコンテナから出なさい。ただし、出る際も173から目を離さないように。」
へーい。と気だるそうに返事をしてツナギの人達が出ていく。
彫「行ったな。じゃあA。目を瞑れ。」
『目?分かりました。』
そう言って目を瞑る。途端に何か目の前に気配を感じた。
彫「あけてもいいぞ。」
目を開けると、目の前に彫刻さんが立っていた。
彫刻side
また人間が入ってきた。鬱陶しい。今すぐにでも絞殺してしまいたい。でも、今日は少し違った。
『えーと。こんにちは。人間は嫌い…ですか?やっぱり迷惑かな…』
正直とても驚いた僕の話してる事が分かるんだ。少し話しただけだけど何だか変な感じがした。
一目惚れってやつかもしれない
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シバチャ(プロフ) - 最高です!! (2021年4月18日 19時) (レス) id: 4782804342 (このIDを非表示/違反報告)
煮物 - 面白いです!!続きお願いします! (2020年3月9日 16時) (レス) id: a01bcb1263 (このIDを非表示/違反報告)
ラテ - 面白いですね!これからも更新頑張ってください (2019年10月12日 1時) (レス) id: 816b195a2d (このIDを非表示/違反報告)
siomizu - とても面白いです!更新頑張ってください (2019年10月9日 16時) (レス) id: 8e14a7973d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小灰蝶 | 作成日時:2019年7月2日 22時