第二十話 ページ21
「奏音ー！！」
「千佳。 おはよう」
教室につくなり話しかけ、基突進してきた千佳に私はゆるりと笑みを返す。
だがそんな私に朝の挨拶を返すことなく、千佳はすごい力で私の二の腕を掴んだ。
細っこい千佳の腕のどこにそんな力があるのか疑いたくなるほど千佳は時に怪力だ。
「昨日！」
「はい」
「たっくん先生と！」
「まだそんな呼び名なんだ」
「何してた！」
「だから、本の貸し借り」
教室のど真ん中でこんなやり取りをする私たちは、とんだ変人扱いされていると思う。
ちなみに千佳はいつも柔らかいシャンプーの匂いを漂わせている。
いい匂いだ。
「ほかには！？」
「大して何も」
「たっくん先生とのラブ度は！？」
「……コインゲットしたから衣装買おう？」
ちなみにこれは千佳大好きなギャルゲーの話である。
ギャルゲー基乙ゲーでは、ラブ度をあげるためにとある行為をしなければいけない。
その行為とはダンスだったりなんだったりとゲームによって違うが、とにかくラブ度があがればコインも貯まる。
そしてそのコインで衣装を買って、魅力度をあげたりするのだ。
乙ゲーって奥深い。
「あとさあとさぁ！」
「はい」
「宿題見せて！」
まだこれかと私は心底ため息をつく。
それを聞いたクラスメートたちも、我先にと集まってくるし。
本当呆れたクラスだ。
「見せません。 自業自得です」
そう一言言い張れば、みんなから不満の声があがる。
当然だとは思わないのだろうか。
こんなことが毎日だと、流石に疲れてくる。
私は少しうんざりしながら席に着く。
朝一の授業まであと数分の余裕があるみたいだ。
「お願い、奏音！そこを何とか！」
「ダメなものはダメ」
「教えてくれるだけでいいから！」
「あぁそれならいいよ」
あっさりと言ってのけた私に、両手を合わせ懇願していた千佳はパチクリと瞠目する。
最初から私は宿題写すということに対して拒否を示していたのだから、別に教えることに関しては何ら意義はない。
むしろ頼られて大歓迎なのだというのに。
「あ、私ちょっとお手洗い行ってくるね」
「私も！連れションしよー」
「意味わかってる？」
この際下品な言葉を使っていることは置いておこう。
鼻歌交じりにお手洗いについてくる千佳を見て、思わずくすりと微笑む。
長い廊下の途中沢山の生徒とすれ違う。
私達の存在には大して興味を示さず、挨拶をすることもなくすれ違う。
そんな中、私は生徒とは違う一人の男を見つけた。
しっかりとした服を着た彼は……
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アミ(プロフ) - めっちゃ面白いです！文才ありますねー！尊敬しますよ〜。 (2020年7月8日 20時) (
レス) id: 86dee03899 (このIDを非表示/違反報告)
始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - 猫沢さん» ひゃー一作目のコメントなので確認できてませんでした！すみません感覚で掴む派なので文法苦手なんですよー！訂正有難うございます！変えておきますね！返事遅れて本当にすみませんでした！！ (2020年4月13日 14時) (レス) id: 6c149362e0 (このIDを非表示/違反報告)
猫沢(プロフ) - 続編前の作品にコメントするかどうか迷ったのですが、第七話のhaveのくだり、あれ過去形じゃなくて過去分詞形では…。すみません、気になったらコメントしちゃうタイプなんですううう… (2019年6月5日 1時) (レス) id: 3e8fc16044 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - お願いあるんだけど良いですかな?るろうに剣心の張×女体化そうじろうの恋愛長編を作って貰いますかな?始まりの出会いは幼少期で志々雄を出会う前で (2018年10月31日 16時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - matsumatsu1234さん» コメントが遅れて申し訳ありません！ウザかったですかね？でも根はいい子なので嫌わないであげてくださいｗｗ (2014年12月8日 19時) (レス) id: 37256eb247 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧ | 作者ホームページ：
作成日時：2014年6月9日 0時
