玉狛のお姫様はボーダー最強 6 (ページ16)

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ー翌日ー

～忍田～

本当に荷物が送られてきた

しかもダンボール10個分

城戸｢こんなに買っていたのか」

忍田｢貴方がAを外に出さない時期に買った服が主にですけど」

城戸｢あれは君の趣味か」

忍田｢違います！雑誌に載っていたのを適当に買っただけです！！」

唐沢｢この、誰でも出来る足し算･引き算って何ですか」

忍田｢学校に行かせなかったから私が教えていたんだ」

沢村｢あのー忍田本部長。Aちゃんから…その、お手紙が届いてます」

忍田｢……ありがとう」

沢村｢それって…」

忍田｢Aのイタズラだ。気にしなくていい」

退職願、か

いつでも撤回はできるが、あの様子じゃしばらくは戻って来ないだろう

電話をかけても繋がらない

跡取りから外れた者同士付き合っている……なんてないよな

真司くんも彼の家は知らないそうだしAを迎えにも行けない

『私のほうが！！先に約束してたもん！』

あの時｢そうだ｣と言えば良かったのか？

『買ってきた物も意味ないし』

店で食べたかったのか？

『今日じゃないなら、もういい』

どうしてあの日にこだわる？

考えても分からない

忍田｢すみません城戸さん。少し出ます」

考えて分からないなら見つける(探す)しかない

Aの家はとても静かだった

『帰るの…？』

そうやって小さな手はいつも私に伸ばされた

思い出だけが詰まったこの家に1人で暮らす(いる)ことがどれほど辛かったか

忍田｢これは……請求書か？」

これまでに払ったであろう控えが束に重ねられている

二重払いを防ぐためか

こういうところはしっかりしてるんだな

いや待て

なぜ1人暮らしで電気代だけがこんなに高いんだ

毎月1万を超え、特に冬場が高い(ひどい)

支払いはAが全て自分でやると言っていたから任せていたが、これを見られたくなかったのか