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ー1年前ー
〜A〜
克己お兄さんがお姉ちゃんにお金の事を相談(交渉)に行った数日後のことだった
現(仮)桧谷当主の桧谷亜紀子 私の祖母にあたる人がボーダーに足を運んだ
唐沢｢城戸さんを？」
亜紀子｢トップの人間と話すのは当然でしょう」
唐沢｢そうで……｢話しなら私が」
亜紀子｢貴方は確か……」
忍田｢蓮矢の友人の忍田です。説明は私がさせて頂きます」
亜紀子｢あらそう。あの子も呼んでくださるかしら」
忍田｢あの子？」
亜紀子｢人を2人も殺した
忍田｢っ………！！！！」
唐沢｢堪えてください((ｺｿｯ」
忍田｢すぐ…呼んできます」
･
この人は……苦手だ
｢えと…あの……お久し、ぶりで…」
亜紀子｢貴女はなぜボーダーに入ったのですか」
｢なぜ………？あの…まも、るために…」
亜紀子｢護る？自分の親を殺したくせに？」
忍田｢そんな言い方やめて下さい！あんな事が起きて一番傷ついたのはこの子です！」
亜紀子｢なぜこんな子のために息子が……どうせ死ぬならあの売女とこの子が死ねばよかったのに」
忍田｢蓮矢は命をかけて守ったんだ！！それを……！！」
亜紀子｢息子は世界を背負って立つはずだったんですよ！？それをあんな女と出会ったせいで……！
この子でさえ息子の子かどうかも怪しい
どうせ桧谷の財産目当てで他の男を咥え込んだのでしょう」
2人の喧嘩は止まるどころかヒートアップした
私にはこの人の言葉の意味はほとんど分からなかったけど、お母さんを侮辱してその存在を否定していることは分かった
私は生まれてこなければよかった
それだけが真実で、そうであって欲しかった
私は……人として絶対持ってはいけない感情を心に宿した
頭の中ではこうも簡単にこの人を消してしまえるのに現実では恐怖して、忍田さんに寄り添ってなければならない
亜紀子｢息子の子供は麻理1人です。今後何があっても
あの人がいなくなってしまった
それなら私はそれを受け入れるしかない
｢私は化け物なの？」
忍田｢そんなわけないだろ！Aは……優しい人の子だ」
背中を見送る目に気が付いた忍田さんは、いつもと同じように、でも違くて、震える
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作者名：まゆ
| 作成日時：2019年2月7日 15時
