玉狛のお姫様はボーダー最強 8 【過去編】 (ページ18)

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～忍田～

いくら季節が移り変わろうとAは外にだけは出られない

本人から不満を聞かないから後回しになっていたが、これはおかしいことだ

今年の4月からは5年生か

たった2年でも学校に通わせたい

城戸｢残り2年。我慢したまえ。彼女は中学から通わせる」

忍田｢我慢なら4年した。Aだって話せばわかる年齢(歳)です」

一方的なこちらの要求(想い)を伝えれば多少の理解はしてくれる

賢いから納得してくれる

城戸｢では君が、本部長を辞めるか？」

忍田｢は…………？なぜ私が……」

城戸｢学校に通えば必ずネイバーの標的になる。彼女はまだC級。外でトリガーを使わせられない。そうなれば当然守るべき人間が必要になる」

忍田｢辞める……理由にはならない」

城戸｢彼女の側にいながら、全隊員に指示を出せるのか？現状の仕事もこなせていないというのに」

忍田｢あ……、それは……」

城戸｢君が決めろ。彼女と街。どちらを守るか」

忍田｢私は……」

どちらも守りたい

けど……どちらかしか守れない

俺は…………何を迷っている

選ぶべきは最初から決まっている

秤にかける必要がどこにある

忍田｢Aを護るます。なので街と市民は｢忍田さん」

忍田｢A！？どうして」

｢あのね。お姉ちゃんが学校行かなくて大丈夫って言ったから行かない」

忍田｢いや…A。行けるんだ学校。4月から」

｢行きたくないから行かない」

忍田｢そ…うか？」

俺の迷いがAに通じたのか？

駄々っ子のように首を横に振る

Aはサイドエフェクト(共感力)を持っている

それで俺の感情と共感した

便利でもあり不便だな

その能力は

｢お姉ちゃん来る。早く行こ」

忍田｢もうそんな時間か。城戸さん。さっきの言葉忘れないで下さいね」

･

忍田｢桧谷くん。彼は……」

麻理｢私の婚約者の倉戸真司さん」

真司｢初めまして。麻理からお2人の話しは聞いています。俺も出来る限り支えになります」

忍田｢私はれん……桧谷くんの父親の友人の忍田だ。桧谷くんは少々融通がきかない時があるが、とても優秀で頼りになる」

麻理｢これでも桧谷の後継者候補なもので」

忍田｢そうだったな。困ったことがあればいつでも言ってくれ。私も力になろう」

麻理｢ありがとうございます。私が桧谷を継いだらAを解放するから。それまで待っててね」