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〜A〜
目の前の大人達は私に怖いことをする
それは私が"化け物”だから？
真っ白な部屋には何もなかった
この中で私は死んでいくのか
それでもいいや
もう生きていたくない
早く死んでしまいたい
そんなことを願ってもすぐに死ねるわけじゃなかった
閉ざされた扉が開くといつも、同じ人がご飯を持ってくる
唐沢｢んー…またか。そろそろ食べてくれないと困るんだけど。もう丸4日。何も口にしてないんだからさ」
4日？
違う。まだ1日も経ってない
だって私はまだ寝てない
寝てないから夜はきてないんだ
〜唐沢〜
城戸司令も嫌なことを押し付けてくる
抜け殻のように微動だにしない女の子
毎日食事を運ぶも手をつけた様子がない
忍田本部長はストレスがピークに達したのか、模擬戦で太刀川くんを完膚なきまでに叩きのめしていた
彼入隊したばっかだよな？
心折れなきゃいいけど
唐沢｢記憶を消して家に帰してあげたらどうです？このまま隊員や職員に隠し続けるなんて無理ですよ」
城戸｢分かっている。だが……」
唐沢｢確かに殺してしまったことは問題ですが、その隊員も連れ去られて証拠はない」
正直俺にこの仕事はキツい
解放されるにはあの子を外に出す他ない
どれほど理由をつけても城戸司令は閉じ込めておくと
閉じ込めたところでいずれは外に出さないといけない
そうなれば我々の不利益になることは間違いない
閉じ込める理由は別にあるのか？
唐沢｢それともう一つ。彼女が食事に手をつけなくて困っているんですが」
城戸｢置いておけばそのうち食べるだろう」
唐沢｢もう4日目なんですよ。このままだと死んでしまう｣
城戸｢なら、忍田本部長にありのままを伝えればいい」
命令はしないのか
そうだよな
部屋に近づくことを禁止した以上頼めない
…………え。俺が言うの？
あの不機嫌極まりない忍田本部長に？
さっきストレス解消してたし大丈夫だろ
唐沢｢忍田さん。ちょっといいですか」
忍田｢悪いが急いでいるんだ。後にしてもらえるか」
この人は俺達と距離を置いた
子供じみた反感
それでも目に見える形で拒絶したいのだろう
あの子のことを報告すると、禁断の道へと足を踏み入れた
今のあの子を見たらどうなる事か
それでも希望があるとすれば忍田本部長だけなんだ
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作者名：まゆ
| 作成日時：2019年2月7日 15時
