695ーキャンプ編 終了ー ページ31
〜A〜
「美味しかった」
レイジ「それはよかった」
「デザートは?」
レイジ「今日はない」
「何で!?」
レイジ「いらんだろ」
「アイス!アイス!」
陽太郎「帰ったらレイジがいっぱい用意してくれてるぞ」
「それはそれは。大いに期待してる」
レイジ「普通の菓子だぞ」
烏丸「なーんで。空気読めないんスかね」
開かれたゲートに怒りを隠すことなくトリガーを起動
玉狛『キャンプの邪魔を……するなっ!!』
1体のトリオン兵に全員でかかるの可哀想
そして容赦がない
何事もなかったように振る舞う
倒したトリオン兵をそのままにキャンプは続行
ボーダーが回収に来るまではこのままか
楽しい気分が削がれる
空も暗くなってくると、テントでお休みタイム
こうやってみんなで固まって寝るのも初めて
寝言とか言ったら恥ずかしいな
宇佐美「寝るまで女子トークしよっか。てか、恋バナ」
小南「Aはどういうのがタイプなわけ。城戸さんに忍田さんに唐沢さん。アンタの好きな歳上に好きって言われてたじゃん」
「別に歳上が好きってわけじゃ」
小南「そうなの?だって三河さんは……。あの人は父親か」
「いや、三河さんは……。そんなんじゃないから」
宇佐美「龍希さんは?」
「…………」
人間っていうのは実によく出来た生き物だ
精神の崩壊を防ぐために脳が記憶を消し去る
思い出したんだ
どうして龍希さんを好きになったのか
どうして私が愛されないのか
あぁーやだやだ
三河さんを好きな時点で気付くべきだったんだな
千佳「Aちゃんは本当に好きな人を作らないの?」
「うん。その資格ないから」
千佳「あの、いらない……んじゃないかな。誰かを好きに、誰かの一番になりたいと思うのに」
「そうなんだけどさ。それでもダメなの。私は……。特別にはなれないから。絶対に。それより千佳は?修とはどうなの」
千佳「修くんはただの幼馴染みだよ」
「そう……なんだ。へぇーー」
千佳は可愛いからモテるのに
ユズルにだって守られてたし
それに比べて修は……せっかく千佳のためにボーダーに入ったのに
不憫と言うかなんと言うか
こうして普通に普通の会話を私も出来るなんて、馴染めてきてるのかな?
それを嬉しいと思うのは全てにおいて私が“普通”を望んでいるということ
私の初めてを教えてくれる玉狛はやっぱり居心地が良い
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作者名:まゆ | 作成日時:2021年6月4日 9時