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〜A〜
焼肉美味しかった
なんか最終的に桐絵ちゃんと匡貴さんが割り勘してた
私も財布出したのにそこは却下された
帰る家のない私は玉狛にお泊まり
千佳｢あのAちゃん！ちょっとだけいいかな？｣
｢私？修やレイジさんじゃなくて？｣
千佳｢う、うん。あの……Aちゃんに、相談……というか話しがあって｣
必死に私と目を合わせようとする姿に、どんな内容なのか見当がつく
屋上に連れて行ってまず千佳を落ち着かせた
誰も来ないようにお願いはした
千佳｢あの……私……｣
｢うん？｣
千佳｢上手く言えるか分からないけど……私……｣
｢大丈夫だよ。ちゃんと聞くから｣
私はそう言ってもらえて嬉しかった
千佳｢小学生のとき……トリオン兵に追いかけられた事があって……。青葉ちゃんって子だけが信じてくれて。青葉ちゃんは行方不明になって、多分ネイバーに攫われて……｣
泣きそうなぐらい不安げな表情
千佳｢何が言いたいかって言うと……。私は本当は……人を傷つけるのが怖いんじゃなくて……人を傷つけた事を誰かに責められるのが怖いんだと思う｣
自分の気持ちと向き合って、いっぱい悩んで、辿り着いた答えが褒められたものでないと導いた
千佳｢撃とうと思えば……人を撃てるかもしれないけど……。私のトリオンで人を撃ったらどう思われるんだろう。怖いって思われないか、ズルいって思われないか、恨まれないか、憎まれないか、それが怖い｣
｢うん｣
千佳｢でも修くんや遊真くんにはダメな奴って思われたくなくて、だから一生懸命やるけど自分は人を撃てないんだ。他の人より弱いんだって思い込んで、だから許して下さいって。けど……もし2人が……。私が撃たなかったら2人が死んじゃうとなったら、きっと相手が人間でも撃つ。2人を助けたいし、それよりもっと“お前が撃たなかったせいで”って思われるのが怖い。私……私は、結局いつも自分の事ばっかり考えてる｣
｢大丈夫だよ千佳。ほら。千佳が間違って常幸くんを撃ったとき、誰も千佳を怖いなんて思ってなかったよ｣
※531
責められるのが怖いのはみんな同じ
でも、それを口にして、聞いた人はワガママだとか自分勝手とか、そうやって言葉というナイフで攻撃してくる
｢大丈夫だよ｣と言って千佳の涙を拭ってあげると、潤んだ目が不安げに私を見た
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作者名：まゆ
| 作成日時：2021年6月4日 9時
