図書館☆内乱 (ページ5)

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4冊目ページ5

笠原side

お父さんにレファレンスを試された。最終的に堂上教官に頼ってしまった。

笠原父「あのな…」

身内モードでお父さんに声をかけられ、首をかしげる。

笠原父「お前の同僚の、あの、……」

笠原「手塚？」

手塚がどうしたのだろうか。

笠原父「彼は堂上君に訊かなくても特設コーナーまで一発で連れてきたぞ。」

内心でよろめいて、姿勢も少し傾いた。

笠原「……手塚のことも試したの!?」

笠原父「仕事ぶりは同期と比べるのが一番わかりやすいからな。お前も彼くらいやれると思ってたんだが、ちょっと情け無いんじゃないか。」

あれに比べられたら無理だ。

笠原「手塚はずば抜けてるんだってばっ！あんな化け物と比べないでよ！」

笠原父「じゃあ、柴崎さんだったらいいのか？」

笠原「それも駄目！あれも相楽も規格外！」

笠原父「何だ、お前以外は皆すごいんじゃないか。だが、代わりの本の選び方は堂上君の方がさすがに上手だな。手塚君はちょっと絞り切れてないところがあった。」

笠原「当たり前じゃない！」

手塚も堂上教官と比べられるのは気の毒だ。

笠原父「それにしても相楽さんはすごいな。本の選び方が堂上君とほとんど同じだった。」

やっぱりあたしが相楽みたいな子だったら親にもっと信頼されてたんだろうな。
そんなことを再確認して、あたしのミッションは幕を閉じた。