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Aside



笠原「ごっ、……ご無沙汰してます、元気そうで何よりでっ……だね。」

茨城からはるばる武蔵野の関東図書基地を訪ねてきた両親に笠原が放った挨拶がこれだ。
ちなみに私たち堂上班+柴崎は見物モードに入っている。

堂上「……何だ、ありゃ。」

堂上教官が怪訝な様子で呟いた。

手塚「親相手に噛みましたが。」

堂上に答えたのか単純に突っ込んだのか呆れた様子をする手塚とその淡々とした物言いがツボに入ったらしく吹き出した小牧教官。

『よっぽど恐いんだろうね。昨日寝ながらうなされてたもの。』

柴崎「そうそう。この季節に寝汗で夜中に着替えてたのよ、一体どんな悪夢を見たんだか。」

私と柴崎はしれっと暴露する。

笠原「堂上教官!」

笠原が急に堂上教官に詰め寄る。

笠原「どうしよう、親が寮内見学したいって……!部外者は立ち入り禁止って堂上教官から説明してくださいっ!」

堂上「アホか貴様っ!」

ここには隊員の関係者が来た時に使える宿泊施設まであるんだから、さすがにそれは無理でしょ。

堂上「寮内の見学くらい大したことじゃないだろうが、どこでも案内してやれ!」

その場にいた全員に助けを求めたが誰も助けない。良い条件がないとね。

堂上「おい、もう引っ張るのもう限界だ。ここは相楽が付き合ってやれ。」

ええー、と不満の声を上げる私。

笠原「今度何か奢るから!」

『奢るって?』

笠原「昼の外飯一回。」

『デザート付く?柴崎は?』

笠原「あーもう分かったわよ!」

という事で、かわいそうな笠原を助けるべく、私は笠原に付き合うことになった。

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作者名:心優 | 作成日時:2017年4月9日 22時

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