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第29話 ページ30

森林 視点


「で、お前のことだから心配かけたくなくて言ってないんだろ?でもそのほうが向こうも心配するんじゃないか?」

『でも、言ったら変に気を使われるかも知んないでしょ。それに一人だけ伝えてある』

「そうか…それより、目の方はどうだ」

『どうって…分かってんでしょ?白黒だよ。ありがとう』

「ありがとうなんて言うなよ。結局は治してやれなかったんだから」

『でも、この手術しなかったら右目も見えなくなってたかもしれないんでしょ?だったら、もりりんは僕の恩人だよ』


俺と千里が出会ったのは、5年前
医者として働き始めて数年した時に隣の部屋に越してきたのが千里だった

中学生で一人暮らし、さらに美少年の聖フローラの生徒と来たらおばちゃん達はほっとかないわけでマンションのみんなが手助けをしようとしていた

隣人で年も割と近い俺は千里と仲良くなるのに時間はかからなかった


ある日、大怪我をして千里が帰ってきた
地元の中学生に絡まれたらしい
手当をしようと千里の家に入ると家の中はぐちゃぐちゃだった

元から整理整頓はしっかりするタイプだったから部屋が汚いなんてありえない
問いただすとストーカーにあっていた
地元の中学生に絡まれたのは嘘で、本当はストーカーに暴力を振るわれたらしい

体の傷は1通り手当して、顔の傷の手当をしようとしたら頑なに拒まれた
どうやらその時には網膜剥離になっていて目が見えづらかったらしい
しかしそれに気づかず、その日は帰ってしまった

2週間ぐらいした時、俺の働く病院に患者として千里が来た
千里は俺が医者なのを知らなかったらしくすごく驚いていた

その後普通に診察をする予定だったが、話を聞くとここ2、3日で目が見えなくなってしまったらしい

その時既に失明をしていて、どうしようもない状態だった

それから千里は俺の患者になって通院するようになった



『ねぇ、もりりん。最近ね、四白のダンスユニットの話したじゃん?もうすぐデビューツアーみたいなのやるんだって』

「行きたいの?」

『行きたいってか、行かなきゃいけないらしいの。行ってもいい?』

「お前にそう言われて、俺がダメだって言ったことあるか?」

『うーん、ない!!』

「だろ?何かあったら俺に言いな。」

『りょ!!そろそろ万里たち入れてあげたら?』

「だな」


どうしてコイツばっかり、いろんなものを失うんだろう…

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千里(プロフ) - nokoさん» コメント、そしてご指摘ありがとうございます!!修正させていただきました!!これからもよろしくお願いします (2017年9月10日 23時) (レス) id: e92ebc0925 (このIDを非表示/違反報告)
noko(プロフ) - いきなりすみません。毎回楽しみに読ませて頂いています。 本題なのですが、44話が2話あるのですが、わざとでしょうか?間違えだったらすみません (2017年9月10日 21時) (レス) id: d487f51357 (このIDを非表示/違反報告)
千里(プロフ) - ふぉいさん» コメントありがとうございます!!楽しみにしていただけるの嬉しいです!! (2017年9月2日 21時) (レス) id: e92ebc0925 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉい(プロフ) - すっごい面白いです…!!こういう小説めっちゃ好みです!!更新楽しみにしてますね!!頑張ってください!! (2017年9月2日 20時) (レス) id: f01b71c791 (このIDを非表示/違反報告)
千里(プロフ) - Reo。さん» コメントありがとうございます!!ぜひ待っててください!! (2017年8月25日 5時) (レス) id: e485e7b64b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なるみ | 作成日時:2017年8月18日 13時

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