万里の兄貴って本当ですか?【男主】

第28話 ページ29

万里 視点


千里が階段から落ちた
俺が落としたようなものだ…

最初は軽い脳震盪だって笑ってたけど相当やばかったらしく救急車に乗った途端意識を失った

頭の出血は外傷的なもので、命に別状はないらしい
ひとまず安心だ

救急隊員は栄養失調や過労も影響していると言っていた
左京さん曰くここ1週間は曲作りで部屋から出ておらずご飯も食べていなかったらしい


病院につくと若い男の医者が慌てて走ってきた
千里の知り合いらしく、千里を見た途端に手術室へ運んだ

監督ちゃんに千里の手術の話をしたらすぐに来てくれてそれから2時間くらいで手術は終わった

病室に移動して、俺、左京さん、監督ちゃん、医者の4人で千里が目覚めるのを待っている


医者「もしかしてだけど、君が摂津万里くん？」

「…はい」

医者「パネェ!!!!!ちょー千里にそっくりなのな!!!!!」


こいつホントにちゃんとした医者なのか？


医者「あ、俺昔千里と同じマンションで隣人だったんすよね、そんで色々縁があって今では担当医なんすよ。森林っていいます!!」

いづみ「担当医？」


千里は病院に通ってたのか？


医者「あれ、もしかして聞いてない感じっすか？全く千里は!!あれほどちゃんと伝えなきゃダメって言ったのに…実は千里なんですけど…」

『ん…もりりん？』

医者「千里起きた？お前マジで仕事溜めすぎな。倒れたら元も子もないだろ？」

『…ごめん、もりりん。でも聞いて!!僕ね１週間で12曲書き終えたんだよ!!』

医者「そりゃすげぇなぁ…でも、医者としては喜べないな」

『でも!!』

医者「お前はただでさえ痩せ気味でちゃんと飯食えって言われてんだから、せめて食事くらいしっかりして。四白ってそういうのしっかりしてなかったっけ？」

『ふだんはちゃんと食べてる!!最近は忙しかっただけ!!』

医者「あんまり無茶するくらいなら、点滴だからな、それになんで言ってないんだよ…」

『…言ったの？』

医者「まだ、お前のことだからなにか言えないことがあるんだろ？ちょっと3人は席外してもらっていいすか？千里と話したいことなんで」

そう言って、俺達は病室から出された

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