万里の兄貴って本当ですか?【男主】

第23話 ページ24

千里 視点

助けてください…

あのあと、天馬くんはお仕事、幸くんは友達と出かけてしまい


『…』

真澄「…」


真澄くんと2人きりです
気まずすぎる!!!!!


『…あの、真澄くん』

真澄「なに？」

『お昼何食べたい？』

真澄「監督の作ったもの」

『そっか…』


真澄くん、君のリクエストには答えられそうにないよ

今日ここに来た理由はいづみさんに“団員にお昼ご飯を作って欲しい”とお願いされたからだ
でも、みんなお昼前まで出かけてしまったらしく、真澄くんだけ残っていた…


『カレーは飽きたよね…』

真澄「監督以外のは食べたくない」

『そっか…よし!!真澄くん、お手伝いお願いできますか？』

真澄「…」

『いづみさんに、真澄くんの作った料理食べてもらおうよ!!喜んでくれると思うよ』

真澄「監督の喜ぶ顔…見たい」

『うん!!頑張ろうね!!』


こうして初めての真澄くんとの共同作業が始まった


『今日のお昼は僕の独断でオムライスにします!!異論は認めません』

真澄「…」


なにか反応してほしい…


『まずはお米炊きます!!真澄くん、お願いできる？』

真澄「…」


返事はないけどやってくれてるからいいか…


その間に僕は付け合せのサラダを作る


真澄「…あんたってなんで女の格好してるの？趣味？」

『いや、趣味って訳では無いよ？僕ね、結構レディースの服着るんだよね。デザインも好きだしサイズがそっちの方があってたりするから。でもさ、流石に万里の顔でレディース買えなくない？』

真澄「…確かに変」

『でしょ？だから女装するようになったの。あとは万里と間違われて喧嘩売られないようにかな？』

真澄「監督が、あんたは四白だって話してた。最近は忙しいだろうからあんまり負担かけるなって言ってた。だから、無理して来なくていい」

『真澄くんは優しいね。でも僕はやりたくてやってるから大丈夫だよ』

真澄「でも」

『真澄くん、ちょっといい？しばらくはやることないから僕に付き合って』




真澄「ギター？」

『そう。僕ね今曲作ってるんだけど途中まで聞いてもらってもいい？』




真澄「すごい」

『ありがとう。僕の出来ることって曲作ったり歌ったり、あとはご飯の手伝いとか少しだけどメイクとかヘアアレンジとかしかないんだよね。だから、必要とされるのが嬉しいし、心配してくれてるってわかってるけど来なくていいって言われると少し悲しいな』

真澄「…ごめん」

『よし!!ご飯作りに戻ろうか!!』

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