だっておにいちゃんだもん【男主】

一叶とおじさん ページ17

「ほんとにいいのかい、一叶くん」

『はい、滅多にお休みなんてないので、今日くらいしか店外デートできませんから』


パブ？クラブ？の社員旅行の関係で、夜のアルバイトが今日から4日間お休みです
アルバイトの一叶も旅行に参加していいって言われたけど、一叶は他のバイトもあるので旅行には行かずに常連のおじさんと店外デートすることにしました

おじさんはとっても紳士で、よく一叶のことを気にかけてくれる
今日だって一叶なんかにご飯食べようって言ってくれて、ご飯代も出してくれるらしい


「一叶くんが食べたいものを食べに行こうか。何が食べたい？」

『うーん、一叶、なんでもいいんですよ。いつも賄いしか食べないので…』

「そうか、…じゃあお寿司はどうだい？」

『いいんですか？高くないですか？お寿司って特別な日に食べるものじゃ…』

「かわいいね、一叶くん。確かに高いところのお寿司はほんとに高いね、でも、一叶くんとデートに行くのは特別な事だよ？美味しいお寿司屋さん知ってるから行こうか」


おじさんに連れていかれたお寿司屋さんは一叶が見た事のあるお寿司屋さんとは違って、1つずつ握って目の前で出してくれる
すごく美味しいけどなんだか恥ずかしい…


ご飯の後はホテルに来た
やることなんて決まってて、今はお風呂のお湯をためている
まぁお金のためなら別にいいかなって思ってる自分にすごく驚いた、つくづくクズだと思う

部屋に入ってからおじさんはずっと一叶にくっついてる
身体中触られて荒い息をかけられる
一叶なんかにお金を払ってヤリたいなんて物珍しい人だ


「一叶くん、一緒にお風呂入ろうか」

『一叶もお風呂はいっていいんですか？』

「もちろん。おいで、おじさんが一叶くんの身体洗ってあげるよ」


いつも家ではお風呂に入れない、お湯を使わせて貰えないし、汚いから掃除以外でお風呂場に入るなって言われる
どんなに寒くても水のシャワーしか使えないし、おじさんやおばさんにバレたらそれすら怒られてしまう
だから一叶はお風呂が嫌いだ

記憶上では初めて湯船に入る
おじさんにその事を言ったらなんか複雑な顔をされた
別に気にしなくていいのに…


そのあとちゃんとヤった
別に好きなわけでも嫌いな訳でもない

今回一晩で7万円も貰ってしまった
おじさんは一叶にこのお金で好きな物を買っていいって言ってくれた
これで双葉くん達になにかプレゼント買ってあげたいな
たまにはいいよね、おばさんたちに内緒にしてても…

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