【nqrse】100%愛して【男主】 (ページ10)

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『お前まじで重いんだよね』

『なんかイメージと違った』

『媚び売るなよ、素でそれならヤバいよ、お前』

前に付き合ってた人はみんな僕にそう言って別れた
重いのは分かってる、けど好きだから尽くしたいし甘えたい
イメージと違うって、僕は気に入って欲しくてがんばったんだよ？
媚なんて売ってない、ただ好きな人から可愛いって思われたいだけなのに…

『あんたなんかいらない』

『男か女かもわかんないような子、うちには必要ない』

『あんたは望まれない子なの、あんたなんか居なければよかったのに』

“好き”って言われたら僕も好きになっちゃう
“付き合って”って言われたら誰とでも付き合っちゃう

みんな僕のこと尻軽だって、遊び人だって言うけど、僕はただ沢山愛して欲しいだけなんだ。

男らしくないって知ってるよ
でも、どうしたって愛に飢えてるんだから仕方ないじゃない

僕だって本当ならこんな男に頼ってばっかの生活なんかしたくない
自立してちゃんとひとりで生きていけるようになりたいし、ならなきゃいけないと思ってる
けど、僕の心がそれを許してくれなくて、どんどん元カレが増えていくだけ…

みんな、俺で最後にしてって言うくせに、結局は僕を捨てていくんだ

誰かひとりに愛されたい
それすら叶わないなら、いっその事消えてしまいたい

「…ろ、ましろ!!」

『っなるくん!?』

「どうしたのましろ、うなされてたけど、怖い夢見た？」

『なるく…僕重たいよね。めんどくさいよね。ごめんなさい、ごめんなさい!!』

「ましろ、落ち着いて深呼吸しよ」

『僕なるくんの邪魔しないから、捨てないで、なるくん、僕のこと愛して』

「愛してるよ、ましろ。俺ましろのこと捨てないから、泣かないで」

なるくんに抱きしめてもらって少し落ち着いた
ほんとにめんどくさいよね、僕
なるくんに迷惑かけてばっかだ…

携帯を見ると忘れたくても忘れられない日付
毎年この時期になると、いつにも増して心が沈む
僕が親から捨てられた日、独りぼっちになった日…

「ましろ、いつも言うけど、俺ましろのこと大好きで愛してるよ。前の人になんて言われようとましろが好き。どんなましろも大好き。だから、自分のこと責めないで」

『ごめんなさい、ありがとう、なるくん…』

「よし、一緒に寝よ。ギューってしようね」

『うん…』

なるくん、こんなめんどくさい僕だけど、もっともっと愛してね