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第54話 ページ7

左京 視点

やはりこいつは甘えることが苦手らしい

好きな服を買えばいいのにやたらと値段を気にする
結局Tシャツと薄手の上着のみを購入した

好きなものを注文すればいいのに何かを伺いながら過ごしている
顔色を伺いながら当たり障りないように慎重に進める

多分こいつも訳ありなんだろう


前を歩く千里を見て、ふと、不安になった

確かにこいつはものすごい偏食家で、体調面でも不安になることは多いがそれとは違う

なにか恐怖を思わせる不安感が唐突に襲った

なぜだか、千里がいなくなるような気がした



なんとなく、千里の腕を掴んだ

細い腕だ
でも、ちゃんと筋肉もついている


「細いな」

『ひ、人が気にしていることを平気でっ!!!!!』

「すまないな…でもお前も気にしていたのか?」

『当たり前ですぅ!!幾ら何でも細すぎるって自分でも思ってるんです…でも腕立てしたって筋肉つかないし、ご飯食べられないし…だからこれ以上痩せないように頑張ってます!!』


どうやらこの前体重を測った時のことを気にしているらしい

どこか安心した


「何かあったら俺に言え」

『あ、そういえばジムに通い始めました!!』

「は?大丈夫なのか?」

『はい!!さっくんたちと週一で行きます!!』

「本当に大丈夫か?」

『む、ちゃんと仕事はしますよ!!』

「そうじゃない、体調の話だ」

『全然余裕のよっちゃんです!!』


なにが余裕のよっちゃんだ
飯も食わずに激しい運動をしようとしているんだぞ?

でも本人はそんなこと関係ないと言わんばかりに楽しそうに話している

こいつってこんなに子供っぽかったか?


『疑ってるかもしれないですけど、僕意外と体力ありますから!!ブレイクダンス日本代表ですから!!』

「それほんとか?」

『ホントです!!!!!そういう実績なかったらS5入ってないですよ!!もしかしてですけど、僕のことなんもできないやつだと思ってませんか?』

「わりとな」

『ひどい!!言ったでしょ?ある程度の身を守る術はあるって!!なめてもらっちゃぁ、困ります!!』

「悪かったよ」

『許します!!』


そんな話をしていると、千里の携帯がなった

電話だったらしく出るように言うと、すまなそうに電話に出た


『【摂津です…はい…あぁはい…あ、わかりました…ありがとうございます…はい失礼します】よし!!』

「誰からだ?」

『市役所です。正式に戸籍外れました』

「は?」

『これで僕と万里を結ぶもの、無くなりましたね(笑)』


なんでこいつは笑えるんだ…

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千里(プロフ) - ポッキープリッツさん» コメントありがとうございます!!これからも千里くん共々宜しくお願いします!! (2017年9月13日 23時) (レス) id: e92ebc0925 (このIDを非表示/違反報告)
ポッキープリッツ(プロフ) - 千里きゅんの性格がドストライクです。いつも更新楽しみにしてます! (2017年9月13日 21時) (レス) id: 403da92a7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なるみ | 作成日時:2017年9月10日 23時

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