万里の兄貴って本当ですか?2【男主】

第59話 ページ12

もりりんホスピタルから退院して数日、デビューツアーが始まった

劇団の皆さんには最終公演のチケットを渡した

僕は傷の痛みとか気にしてるまもなく踊っている

やっぱり万全ではなく、よろっとしたり少し遅れたりしたけどなんとかメンバーのフォローもあって成功している

そのツアーはテレビでも取り上げてもらっているらしく一成さんからLIMEで写真が送られてきた
なんで僕の写真にしたんだろう、どうせならカッコイイ他のメンバーにすればよかったのに…

今はツアーの中日、1週間ほど空いているので久しぶりに団員寮を訪れた


三角「あ、せんりだー!!おかえりなさーい!!」

『うわあ、三角さん!!びっくりした、急に抱きつかないでください!!あぶないですよ？』

三角「ごめんなさーい、みんな待ってるよ!!」

『ありがとうございます、行きましょうか!!』


三角さんからの熱烈なウェルカムハグを受けて中に入った

談話室にはほぼ全員がいて、みんな口々に労いの言葉をくれた
みんな、かっこよかったとか楽しみにしていると言ってくれる中、太一くんと椋くんが走ってきた


椋「あの、千里さんっ!!!!!」

『どうしたの？』

太一「サイン欲しいっす!!」

椋「僕もお願いします!!」


さっくんたちのかな？と思っていいよ誰の貰えばいい？って聞いたらまさかの僕のサインだった

ふたりが持ってきたのはＳ5の特集が組まれた雑誌で、僕のページを開いて見せてきた
恥ずかしい…

その雑誌にサインをして渡すと泣きながら喜んでくれた
恥ずかしい…けどそこまで喜んでもらえるなら嬉しいことだ


万里「千里…」

『万里!?どうしたの？』

万里「…ごめん」

『急にどうしたの？』

万里「相楽ってやつに聞いた…目悪くしたの俺のせいなんだろ？」

『っ何の話？』

万里「俺が階段からお前を落とした時に目を悪くしたって」


なんでさっくん言っちゃうかなぁ…


『あぁ、そのこと？気にしなくていいよ!!片目見えれば別にいいから!!ていうか、さっくんとどんな繋がり!?僕初耳なんだけど』

万里「目だけじゃなくて、ほんとにごめん」


なんか変な感じ。万里に謝られてるって…


至「万里、何企んでんの？」

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