003 ページ3
そろそろ閉店の時間だ。
空がオレンジに染まって、とても綺麗だ。
店の入り口の看板を、『 営業中 』 から 『 今日の営業は終了しました 』 に裏返す。
店の二階と奥は自宅で、カウンターの奥のカーテンを抜けるともう自宅。
二階に上り、ソファにだらけると長い溜め息を吐いた。
今日も頑張った 〜〜〜〜 !!!
うとうと、と夢の世界に引きずり込まれそうな時、インターホンが勢いよく鳴った。
『 ん 〜 ... なんだろ、 』
私が呑気に欠伸をしてる間も、音は鳴り続ける。
確認していくと、声が二つ。
『 はい、運命屋こと糸寺ですけど。』
「 詐欺師ｨ !! 告白成功しなかったわ、 !! 赤い糸屋なんて嘘なんでしょ !? 」
あ、今日のお客さん。態度が悪い方。
『ちょっと待ってて下さい。』
一階に降り、裏口から出る。
其所には仁王立ちしてる態度の悪い女の子と、疲れたような顔をしてるコンちゃん。
久々に会えたコンちゃんとハイタッチしてから、懐かしい話でも家でしたい所だったけど、今は
そんなタイミングじゃない。
『 ... えと、告白が成功しなかった .. と。 』
「 そうよ !! 」
『 アプローチはしましたか ? 』
「 えっ、アプローチ ... ? 」
はぁ、? と言うような顔を見せてくるが、私は淡々と告げる。
『例えば、一緒に出掛けるとか、好きという気持ちを間接的に伝えるとか ... 』
「 そんなのしないけど。赤い糸が繋がってるって事は、両想いでしょ ? 」
あーあ、呆れた。
『 赤い糸というのは100%ではありません。私言いませんでしたか ? 』
「 う ... で、でも !! 」
『 仕方ありません。また、想い人を見つけて、写真を持ってきて下されば赤い糸を見ます。
お客様に新しい運命が灯ります様に。』
「 ｯ、...もういいわよ。」
苛々しながら女の子は帰ってった。
可愛い顔をしてるのになぁ、薔薇には刺があるとか何とか、そういう事かな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 20人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
爽来(プロフ) - 樽狸さん» いえいえ...！次回作も楽しみにしてます.....！！ (2019年8月17日 16時) (
レス) id: bfaf675da6 (このIDを非表示/違反報告)
樽狸 - 爽来さん» コメント有難うございます ~ 。 マジですか ... ! それは嬉しいです ... ( 吐血 ) (2019年8月17日 15時) (レス) id: 97d6ead49f (このIDを非表示/違反報告)
爽来(プロフ) - 完結お疲れ様です....！！！最高でした.........（尊） (2019年8月17日 12時) (レス) id: bfaf675da6 (このIDを非表示/違反報告)
樽狸 - 海色さん» すいません .. 非公開にしてた物を公開してなかったからですね、ご指摘感謝です !! (2019年8月10日 20時) (レス) id: 97d6ead49f (このIDを非表示/違反報告)
海色(プロフ) - 題名が一個ずれてますよ (2019年8月10日 19時) (レス) id: 9e704bca40 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：樽狸 | 作成日時：2019年7月29日 14時
