[ 限 / 界ﾒﾝﾊﾞｰ ] 疫病神と限界さん (ページ3)

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バイトはいつもの時間に終わり、いつもの時間に交代の人が来た。
　私はいつもの足取りで、家に向かう。
　今日は金曜日。
　
　
　明日は学校に行かなくていいという嬉しさからか、だんだんと足取りが軽くなる。
　

　鼻唄を小さく、足取りがとても軽く、人通りも少ないからかスキップになり。
　

　『うっ』

　尻餅をつく。
　自分でも何があったか分からず、目を白黒させる。

　恐る恐る前を向いて、咄嗟に立ち上がって深く頭を下げる。

　『すすすみませんｯｯｯ !!!! 』

　私の知っている相手だった。
　それは私が嫌いで、忌々しいと思っているクラスの男子。

　しかも、団体。

　「うっわ、疫病神じゃん ww 」
　「近付きたく無いけど、ぶつかって来たしなぁー、何かやるかw 」
　「先生も居ないしやり放題だろ」
　「いつも先生の前でもやってんだろw 」
　「だな、やるか。」

　身体が震える。

　後ろを向いて、走り出す。
　別ルートで帰ればいい。

　後ろから、数々の走る音と、声。運動神経の悪い私だから、すぐに追い付かれるだろう。
　

　「わー、このアーム人掴めるじゃん」
　
　「すご、たらこ俺にもやらして」

　「げんぴょんー、二台有るけど使う ? 」

　「お ! 掴む～」

　え ? と思い後ろを振り向くと嫌いなクラスの男子の内4人が見事に、誰かにアームで捕まれていた。
　残りの一人は文句言ってる。

　恐る恐る近くの電柱に隠れて、様子を伺う。

　見ていたら、嫌いなクラスの男子達は文句を言いながらぞろぞろ消えてった。
　

　「このアーム凄w 」

　「あ “ ! 俺掴むな ! 」

　「不良撃退～」

　「ゲームセンターのクレーンで良いの当てたな - 」

　同じクラスの男子。

　…… 私をからかわない、少し変わった四人組だ。
　でも、関わったことはない。
　きっと彼らも、私のせいで偶然不幸になるから。