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銃声の正体 ページ21

Aside


 私が部屋で寝ていると、どたどたと足音が聞こえた。


 『 ん .. ? 』


 何だろう、と思って部屋の隙間から外を見ていると、その小さな小さな隙間からオレンジの物体が出てきた。
 物体じゃない、オレンジ君だ。
 

 『 .. どうしたの ? 』


 慌てた様子のオレンジ君。私を見ればほっとし、ベノム国の私を此処へ連れてきた男が入ってくれ ばまた驚いた様子。
 

 いつもは表情が読み取れないけど、今は容易く分かる。


 そして、男が入ってくればまた隙間から廊下に戻っていった。


 「 侵入者だ、始末してくる。大方、お前の国の奴だろう。 」

 
 少し、期待をしてしまっている自分がいた。


 彼らが来たら、ちゃんと言わなきゃ。


 「 国を私を引き換えにするなんて、私が嫌だから私を救わなくていい 」って。


 隙間からまた見ていると、大きな音が何度もした。

 
 .... 攻撃を仕掛けてるんだろうな。

 
 『 .... 出れないかな、 』


 来たときと一緒。ドアは開かない。


 空はもうすぐ茜色に染まるだろう、そんな時刻になっていた。


 色々有りすぎて、分からない。


 そして、銃声が聞こえた。


 思わず、私は叫んでしまった。


 ... 怖い。

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作者名:樽狸 | 作成日時:2019年3月21日 11時

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