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81: 準備 ページ31

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朝、家のベッドで目覚めるとようやく現実に引き戻される。昨日のことが夢みたいで少し寂しいのに、満ち足りている。

冷たい床を裸足で歩くのは嫌だから、さっさと着替えて靴下を履いた。

ここ最近は奏にお願いして、一緒に住んでいる家に帰っていない。怪訝な表情をされたけど、偶にある事だったからあんまり気にしていない様子で了承された。


これは謂わば、夢から醒める前の準備期間だ。





「おはよ〜」


月「おはよう」


ル「おはよう。蛍ちゃん、起こさないであげてね」



疲れてると思うから、と微笑んだルカに頷く。

笑顔で挨拶してくる義父さんと義母さんに挨拶を返して、朝食を食べ始めた。









ーーー









「外寒い嫌い…」


泉「さっきからうるさいんだけどぉ!どんだけ冬が嫌いなわけぇ?」


凛「セッちゃん静かにして〜…」



冬は嫌いじゃない。寒いのが嫌いなんだ。
なんて言ったら益々怒らせるだけだろうから言わないけど。

今日はユニットをグルグル回ることにした。そのついでに約束していた流星隊のレッスンを見ようと思っていたのだが…なるほど。炬燵に入ったら出られないってこういうことか。

引っ張り出されたからもう行くしかない……

最後に扉の前で振り返って笑いかけた。



「レオのこと、よく見てやってね」


泉「はぁ?いきなり何なの?」



何でもないよとはぐらかして、泉の視線を躱すように部屋を出た。









ーーー









「な〜本当に俺で良いの?千秋も奏汰も知ってんだろ、俺が去年流星隊引っ掻き回したの」


千「でも実力は本物だろう?3人も楽しみにしていたんだぞ、今更前言撤回は無しだ!」


鉄「お願いしますッス!」



キラキラ輝く笑顔で言われたら流石に引き下がれないし、培ってきた技術は誰かにあげなきゃいけないと思ってたし?

去年の償いも含めて、まあやるかと気合を入れた。



「分かった。俺が国内国外問わず培ってきたものを、お前らにあげる。だから絶対無駄にすんなよ?」



その言葉に元気よく返事をした3人に笑顔を見せて、千秋と奏汰と共にレッスンを始めた。

82: 最後の準備→←80: 夢見た光景



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作者名:瑠璃烏 | 作成日時:2019年12月14日 3時

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