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92 迎え ページ42

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終わった……


無惨が死んだ。塵となって消えた。


至る所で、歓喜の叫びが上がっている。皆んなが泣いている。

支えようとしてくれる隠の人達に私は大丈夫だからと伝え、他の人の所へ向かう各々の背中を見送った。


……駄目だ。

鬼化の効力は切れていない。もうあまり残っていないみたいだけど、完全に効力が切れるまでには四半刻程は必要だろう。



「無一郎、煉獄さん、胡蝶さん……終わったよ…」



1人で空を見上げ、呟いた。



『…A』

『A』


「……お爺ちゃん…?無一郎…?」



声が、聞こえた。

いる筈が無いのに。お爺ちゃんも無一郎も、いる訳が無いのに。


灼け死ぬと分かっていながら、私は日陰から声が聞こえた方へ飛び出した。



「ぁ……お爺ちゃん…無一郎…煉獄さん…胡蝶さん…」


『A』



太陽を背景に、4人が優しく微笑んで立っている。

此方へ手を差し伸べる無一郎の方へ、ただフラフラと歩み寄った。


手が重なる……その直前、無一郎は悪戯っぽく笑って手を引っ込め、4人は道を開けるように身を引く。



「っお姉ちゃん!!」


「杏花…」



ジワジワとゆっくり、灼けていく。足が、顔が、手が。

膝から下は素足だから。顔だって左目以外は覆っていないし、袖だってボロボロだから。



でも不思議と

痛くは、なかった。








 






ーーー杏花side








 







叫び声が聞こえる…泣き声も。

勝ったのかな?無惨を倒せたのかな?

太陽が登っているし、きっとそうだ。ようやく終わったんだ。


自分が戦っていた訳じゃないのに、辿り着いたその場所に無惨が居ないのを見ると自然に涙が溢れてきた。

異常な程に呼吸を乱す私を見て、近くに居た隠の人達が心配して駆け寄って来てくれる。

心配の声に返事もせず、視線を彷徨わせた。



「はぁっ…お…お姉、お姉ちゃん、は…っ」


「雲柱様ですか?雲柱様は…」



私を支えながら案内してくれようとした隠の女性が一歩踏み出して急に足を止め、息を飲んだ。

私もその方向を見て、言葉を失う。



「っお姉ちゃん!!」



両足とも裸足で、髪の毛はぐしゃぐしゃで。その足は太陽の方向…私の方へ向いている。

そして何より酷かったのは、白い肌が段々と灼けていく様だった。


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瑠璃烏(プロフ) - いちごぱふぇさん» (今更かよって感じですが返信させて頂きます(ー ー;))ありがとうございます!こういうチートキャラ的なの書いてみたかったので作者も楽しかったです。最後まで閲覧頂きありがとうございました! (2020年7月28日 19時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱふぇ(プロフ) - ああもう好きです!!!!好きすぎて好きが止まんないですどうしてくれるんですか! (2020年7月7日 20時) (レス) id: e2dd6d7f46 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - ゆりなんぽんさん» ぜひ拝読させて頂きます!改めて、最後まで閲覧頂きありがとうございました! (2020年4月20日 22時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - manamimoon0511さん» ありがとうございます!楽しんで頂けたのなら本望です(´∀`*) (2020年4月20日 21時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
manamimoon0511(プロフ) - 凄く面白かったし素晴らしかったです!!ほんっとに有難う御座います!!!! (2020年4月20日 18時) (レス) id: 0aa1fe61f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃烏 x他1人 | 作成日時:2020年4月2日 10時

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