66 怒号 ページ16
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鬼の気配がする。もっと森の奥の方…？
ずっと走り続けているのに、不思議と呼吸が苦しくなる事は無くて。
所々で邪魔をしてくる先程の化け物を斬りながら、どんどん森の奥の方へと入って行った。
鬼がいるならここだろう、という小屋に辿り着こうというそのまさに直前、開けた場所に出た瞬間目に入った光景に思わず足が止まった。
「無一郎！？」
「Aさんっ！どうしようどうしよう時透さんが！」
無一郎が、壺のような形をした水の中に囚われていた。刀を突き刺してみても破れはしなくて、焦燥感が胸を焦がす。
視線が合うと、無一郎は必死に首を振って口を動かした。
___何と言っているのか、分かってしまった。
そうしたら此処に留まっている事など出来なくて。
「小鉄、空気をっ…息を吹き込んで！」
「えっ！？」
せめてもの足掻きとして小鉄に策を託し、走り出した。
急がなきゃ…急がなきゃ……また誰かが死んでしまう
もう絶対に死なせない。誰も傷付けさせたりしない。もうそんな光景絶対に見たくない。
そうして小屋に辿り着くと、入り口に気持ち悪い鬼が居た。
そいつの姿を見た瞬間に先程までの焦燥は消え失せ、再び怒涛の怒りが湧き上がってくる。
こいつのせいで何人も死んだ…
あの光景を思い返す度、怒りは限界を知らずにどんどん膨らんだ。
雲の呼吸 漆ノ型 雲烟過眼
「ヒョッ！？鬼狩り…柱では無いな？邪魔をしないで頂きたい！」
当たったと思ったら何故か姿を消していて、目の前に残っているのは壺だけ。
別の壺から姿を現した鬼を見て、壺を割りながら怒鳴りつけた。
「黙れっ！お前が鋼鐵塚さんの邪魔をしているんだろうが！お前のせいで何人死んだと思ってる？巫山戯るなよ下衆野郎！！」
「随分と口の悪い女だ……それによくも壺を割ってくれましたねぇ…！少し黙っていなさい！」
次の瞬間、左手首を斬り落とされ、頭が真っ白になったところにお館様の言葉が流れ込んできた。
『鬼の一部を喰らう事で鬼化出来る特異体質なのかもしれない』
鬼化…
出来る、だろうか？
いや、やってみよう。今思い出したという事は絶対に意味がある。あの鬼に一撃を入れるか或いは…
左手の痛みに耐えながら右手で刀を持ち変え、足元に散らばる破片に刀を突き刺し粉々する。
鬼が何だか喚いているのも気にせず、粉々になった破片を一欠片、口に放り込んだ。
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瑠璃烏(プロフ) - いちごぱふぇさん» （今更かよって感じですが返信させて頂きます(ｰ ｰ;)）ありがとうございます！こういうチートキャラ的なの書いてみたかったので作者も楽しかったです。最後まで閲覧頂きありがとうございました！ (2020年7月28日 19時) (
レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱふぇ(プロフ) - ああもう好きです！！！！好きすぎて好きが止まんないですどうしてくれるんですか！ (2020年7月7日 20時) (レス) id: e2dd6d7f46 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - ゆりなんぽんさん» ぜひ拝読させて頂きます！改めて、最後まで閲覧頂きありがとうございました！ (2020年4月20日 22時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - manamimoon0511さん» ありがとうございます！楽しんで頂けたのなら本望です(´∀｀*) (2020年4月20日 21時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
manamimoon0511(プロフ) - 凄く面白かったし素晴らしかったです！！ほんっとに有難う御座います！！！！ (2020年4月20日 18時) (レス) id: 0aa1fe61f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 x他1人 | 作成日時：2020年4月2日 10時
