63 元監督 ページ13
翔陽と共に(なぜか)連れて来られたのは、コーチの祖父に当たる人物……烏養一繋(元)監督のところだった。
ポカンとする翔陽の前でコーチが投げ飛ばされ、まだまだ元気そうなその強気な瞳が俺を捉えてパチリと瞬く。
「………お前そんなにデカかったか」
「はい？」
一体何の話かと思って今度はこちらが瞬く番だった。
コーチが腰を摩りながら手短に説明すると、元監督は納得したように頷き改めて俺を見る。
優しげに細められた目を見つめかえし、ふっと口元を緩めて頭を下げた。
「お久しぶりです、烏養監督」
「ははっ、そっくりに育ったなぁこりゃまた。兄弟仲良くやってるか？」
「はい、お陰様で」
「え、Aさん知り合いなんですかっ！？」
「んーまあ色々あって」
気になるじゃないですか！と頬を膨らませる翔陽の頭を撫で回していると元監督は未だ尚驚いた様子で目を丸くする。
「人が変わったみたいだな…！車椅子は卒業してるしよ」
「卒業って……いやまあ手術を重ねて何とか」
そうか、と目を細める元監督ににこりと笑みを返して、日陰に腰を下ろした。
元監督は、治療が一番辛かった時に色々とお世話になった。烏野の試合をベンチで見させてくれた。
あれをきっかけに、またバレーがやりたいからって治療を頑張れたのだ。
思い出すと勝手に頬が緩んでしまう。
そうして始まった翔陽と元監督のマンツーマン練習は、烏野に大きな飛躍をもたらす事になる。
ーーー
「へぇ！監督に？」
「うん。つい最近まで入院してたって聞いてたけど、あの様子ならまだご長寿を保つだろうね」
「そっか〜」
「兄さんとそっくりだなって言われたよ」
そう言うと何だか嬉しそうに笑って、風邪を引くからと濡れたままの俺の髪の毛をタオルで拭き始めた。
その手に任せてジッとしていると手元のスマホが震え、画面を見て通話ボタンを押す。
「もしもし、徹？」
〔やっほ〜。あのさぁ、飛雄に助言しちゃったんだけど〕
「しちゃったって何w え、飛雄が自分から徹に助けて下さいって？」
〔そう。あーヤダヤダ、何であんなことしちゃったんだろ〜〕
「おいおいw」
クスクスと笑いながら、夜のお喋りを堪能した。
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瑠璃烏(プロフ) - justice swordさん» やっとか〜っ！って感じです！欲を言えば家の大きなテレビで見たいんですけどね…(¬_¬)見られるだけ有難いんですけどね。今から待ち遠しいです！ (2020年8月26日 9時) (
レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
justice sword - 瑠璃烏さん» ですよね！いい終わり方だけど、もう少し見たい気持ちもあるんですよ…そう言えば知ってます？10月から第２クールやることを。 (2020年8月25日 20時) (レス) id: ba2c8d8630 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - justice swordさん» ありがとうございます( ；∀；)ハイキュー完結しましたね！綺麗に終わってくれて嬉しい気持ちもありつつ、ずっと読んできた身としては感慨深いです…！ (2020年8月2日 18時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
justice sword - 瑠璃烏さん» それでも大丈夫です！少しずつでも更新してくれることが僕たち読者の嬉しいことですから。 (2020年8月2日 15時) (レス) id: ba2c8d8630 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - アンさん» ありがとうございます！梅雨のせいもあってか体調崩し気味ですが…(*´-`)出来る範囲で頑張って更新していきます！ (2020年7月15日 20時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 x他1人 | 作成日時：2020年2月11日 18時
