10 一歩 ページ10
いつも通り練習に来たら、何だか面白いことが起こっていてカバンも置かずに見学していた。
途中で龍之介も入ってきて、俺と同じように間抜けな声を漏らした。
「え…コレどのくらいやってんスか」
「俺が来てから１５分は経ってる」
「しかも連続だよ。俺だったら血ぃ吐く」
「ゲッ」
飛雄がボールを打って、それを翔陽が拾って…それがもう１５分は続いているのだ。本当に意味が分からない。
もうこれくらいで、と言いかけた飛雄の言葉を遮るように翔陽がボールを上げる。
まだボールを落としていないと叫ぶ翔陽に飛雄は一瞬反抗心を抱いたのだろう。今の翔陽では到底取れないようなボールを打った。
呆れて笑うと、またもや信じられないような光景が流れる。スガさんがそれを見ながら口にした。
「…日向の運動能力、中学ん時から凄いよな。…でも
その言葉に頷いて、翔陽へと視線を戻す。
『苦しい。もう止まってしまいたい。』
そう思った瞬間からの
一歩。
素直に、カッコいいなぁ、と思う。俺がやったら本気で血を吐くので出来ないから妬ましいくらい羨ましいけど、それでも。
「カッコいい…」
飛雄がフワリと上げたトスに、翔陽は満面の笑顔を見せる。
こっちまで自然と笑顔になって、そのスパイクを見届けた。
ーーー
土曜日 ３対３当日___
「あ、あの…俺なにかしたかな？」
「アンタ……あの時の…」
只今、本当に見ず知らずの初対面の眼鏡ノッポくんに睨みつけられています。
『あの時』ってなに？俺たち会ったことあるっけ…！？てか何で睨まれてるんだ…？？
意味が分からなくて、先輩へと視線を逃がす。
「……アンタ、あの人の弟でしょ」
「弟…？」
憎むように睨みつけてくるその眼鏡くんを見つめ返して、ようやく１つ、頭に思い浮かぶ。
「もしかして…あの頃の烏野の誰かの弟さん？」
「……覚えてないならいいよ」
「えぇ…！？」
フイッとそっぽを向いて行ってしまった眼鏡くんに戸惑っていると、後ろから肩を叩かれて振り向いた。
「し、主将…俺なんかしたんでしょうか？」
「いや知らないけど。清水の手伝いしてやってくれる？」
「あ、はい」
よく分からないままで、手伝いをするために急いだ。
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瑠璃烏(プロフ) - 麗さん» 本当だ！！！コメントに気付くのが遅れ申し訳ありません！まさかこんな間違いがあるとは…！ご指摘、有難うございます。 (2020年11月6日 13時) (
レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 猛虎です。武虎になって別人が出来上がっていらっしゃいます。 (2020年8月25日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 龍之介です。龍之助ではないです。 (2020年8月25日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
幸ぴろ - 瑠璃烏さん» 続編!？やったぁ！嬉しいです！ (2020年2月10日 7時) (レス) id: ba2c8d8630 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 幸ぴろさん» 典型的な��落として上げる��方式ですね(w)続編いきますので、まだまだお楽しみ下さい！ (2020年2月7日 19時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 x他1人 | 作成日時：2020年1月17日 3時
