12 申告 ページ12
「武田先生、ちょっと」
「はい？」
ある日の部活前。武田先生に会いに職員室を訪ねると、ちょうどドアを開いて出て来た先生と鉢合わせた。
体育館に向かいながら少し控えめの声量で説明する。
「検査入院、ですか？」
「はい。青城との試合の後なんですけど、その間は部活を休まなきゃいけないっていう申告です」
「今のところの体調は大丈夫なんですよね？」
「はい、問題ありません」
少し心配そうに眉を下げる先生に、大丈夫だからと頷いて体育館の扉を開いた。
検査入院…その度に親に経済的負担がかかる。なんの文句も言わずに心配してくれるのは一体いつまでなんだろうか。
そんな不安を掻き消すように、頭を振って着替え始めた。
ーーー
力を込めた手にボールが当たって、向こうのコートへと落ちる。着地した翔陽が悔しそうに顔を歪めた。
「あははっ、惜しい惜しい」
「ぐぬぬぬ…！Aさん、ブロック上手い…！」
「東京で教えてもらったからなぁ」
東京！？と驚く翔陽にいつか話すよと頭を撫でて、自分の持ち場へと駆け戻る。
ブロックに関しては少しだけ自信がある。
部活には入っていなかったけど、向こうでできた友人に色々教えてもらった。
腕の幅はギリギリボールが通らないくらい。指の先まで力を入れる。絶対に吹っ飛ばされないように。あとは…
とぶ…！
「__ってぇ！龍之介痛い！」
「うるせえ！ドシャットしてから言うと嫌味にしか聞こえねぇし！」
「手ぇ赤くなるだろ〜」
龍之介の強力なスパイクを受けて赤くなった手を摩る。
ブロックは上手くいくと気持ちいいけど、俺が重点を置いているのは"止める"ことじゃない。
"弱める"ことだ。
弱めれば、きっと誰かが拾ってくれる。
そう信じて止めに行くのだ。
今日はちょっとキャパオーバー気味だけど…入院前の試合までくらいは、思い切り暴れたってバチは当たんないだろう。
「よっしゃこーい！」
.
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瑠璃烏(プロフ) - 麗さん» 本当だ！！！コメントに気付くのが遅れ申し訳ありません！まさかこんな間違いがあるとは…！ご指摘、有難うございます。 (2020年11月6日 13時) (
レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 猛虎です。武虎になって別人が出来上がっていらっしゃいます。 (2020年8月25日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 龍之介です。龍之助ではないです。 (2020年8月25日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
幸ぴろ - 瑠璃烏さん» 続編!？やったぁ！嬉しいです！ (2020年2月10日 7時) (レス) id: ba2c8d8630 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 幸ぴろさん» 典型的な��落として上げる��方式ですね(w)続編いきますので、まだまだお楽しみ下さい！ (2020年2月7日 19時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 x他1人 | 作成日時：2020年1月17日 3時
