11 再会 ページ11
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鬼殺隊にまだ炎柱様がいるという事を知ると、不思議と活力が湧いてきた。時透さまにもまた会えるかもしれない。
修行も辛くなくなった。
元々そんなに辛くはなかったけれど、もっと頑張ろうという気になれた。
頭を撫でて見送ってくれたおじ様に笑顔を見せて、炭治郎が頑張っているであろうあの岩がある所へ向かう。
そこで目にした光景に、思わず刀を取り落とした。
「…………錆兎?真菰…?」
「A、おはよう!錆兎と真菰を知ってるの?」
炭治郎を無視したのは申し訳なかったけれど、今はそれどころじゃない。
目の前に錆兎と真菰がいる。最終選別に行く2人を見送った時の格好そのままで。
どうして…?
2人は死んだはずじゃ…
そんな考えが浮かんだのは一瞬で、木刀を落として手を広げる錆兎、隣に並ぶ真菰に思い切り抱きついた。
「錆兎っ!真菰!何で…何でいるの…どうしてっ……会いたかった…!」
「……大きくなったな」
「ごめんね、一緒にいてあげられなくて」
「ぅううぅ……ッ!」
少しの間だったけれど、私を沢山可愛がってくれた優しい優しい錆兎と真菰。
今いるこの2人は、生きてはいないのかもしれない。でもそんな事はどうでも良かった。
また会えた___
ーーー
「ッ痛い!錆兎酷い!手加減してよ、女の子の顔に傷つけるなんて男じゃないよ!」
「なっ…そんな事を言ってもこれは修行で…
「もう一回!負けっぱなしは嫌!」
「ははっ、望むところだ…!」
炭治郎は訳が分からない様子だったけれど敢えて説明はせず、私は錆兎と手合わせをし、炭治郎は真菰に指導を受ける日々が続いた。
元々、身体能力は高い方だと思う。あとは耳を使えば、錆兎とも戦える。
大きく振りかぶる時、強い攻撃を弾き出すとき、人は必ず深く息を吸い込む。その音を聞けば強い攻撃は往なせる。
あとは…
父が残した指南書から、『蔓の呼吸』を会得すること。
父は剣士だった。体が弱くて早い内に剣士をやめてしまったそうだけれど、指南書を残してくれた。
何冊もある指南書は、最後の方になるにつれて字が歪んでいく。病の進行を、自分でも悟っていただろう。
「いったぃ!……もうヤダ!勝てない勝てない!!何で!?錆兎!手加減して!」
「修行に手加減も何もあるか。ほら立て、もう一度やるだろ?」
「やるに決まってるでしょうが!」
服に付いた土を払って、刀を構えた。
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瑠璃烏(プロフ) - 澄葉流さん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年2月27日 11時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
澄葉流(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください! (2020年2月26日 22時) (レス) id: 73c9d55ae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃烏 | 作成日時:2020年2月26日 16時