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15 目覚め ページ15

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ようやく7日が経ち、私達は再び、説明を受けたあの場所へ戻った。

そこに居たのは、私を含めてたったの5人。

こんなものなんだ…なんて少し嘲るような気持ちもありつつ、私は目の前にいる金髪の男の子を眺めていた。

さっきからずっと「死ぬ死ぬ死ぬ」を繰り返している。

それをボーッと眺めていたら、いつの間にやらバサバサと音がして。右肩に重みを感じて右を向けば、真っ黒な鴉が留まっていた。

目の前の彼は……雀だけど。


『鴉なんかどうでもいいから刀を寄越せ』とか言って白髪の女の子に乱暴する男子を炭治郎が止めに入り、それが収まってようやく玉鋼を選ぶ時が来た。


………うん。ぜんっぜん分かんない。

何だこれ、全部同じじゃないか。

何が『選べ』だ。どれも同じにしか見えない…


うんざりして眉を顰めた時、隣で炭治郎が匂いを嗅ぐ音がした。


……そうだ。


炭治郎は鼻がいい。私は…









ーーー









「つ…疲れた……炭治郎大丈夫…?」


「む…り……」


「炭治郎!?」



目の前でパタリと倒れてしまった炭治郎に、思わず駆け寄る。私と離れていた6日間の何処かで、きっと凄い鬼と戦ったんだろう。

後で話を聞きたいな…


なんて悠長に考えている暇ではないッ!!



「炭治郎起きて!頑張って!後少しだから!あっ、そうだ禰豆子ちゃんが待ってるよ!」


「ねずこ…」



後少しだから頑張れ頑張れと励ましつつ、私もかなり疲弊しているのだけど。

フラフラする炭治郎を疲れた体で何とか支え、家を目指して歩を進めた。








 









「ほら炭治郎、家だよ…!」


「着いたぁ…」



そう言葉を交わした矢先。

ドガッと家の扉が蹴破られ、そこから出て来たのは何と…



「あーーーっ!禰豆子ォお前っ…起きたのかぁ!」



禰豆子ちゃん、だった。

何とか踏み出した炭治郎はドテンと転び、駆け寄った私共々、禰豆子ちゃんは抱きしめた。

ぎゅっと抱き寄せられ、思わず涙が出そうになる。



「お前何で急に寝るんだよォ!ずっと起きないでさぁ!死ぬかと思っただろうがぁ! !」


「良かった…良かった…!」



禰豆子ちゃんを抱きしめ返した私たちを、大きな手ががしっと包み込む。



「おじ様っ…!」


「よく生きて戻った…! ! !」



天狗の面から滴が伝い落ちて、私の頬を濡らす。

おじ様が私達を想って涙してくれたのが嬉しくて、泣き叫ぶ炭治郎に釣られて私も子供のように泣きじゃくった。

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瑠璃烏(プロフ) - 澄葉流さん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年2月27日 11時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
澄葉流(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください! (2020年2月26日 22時) (レス) id: 73c9d55ae5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃烏 | 作成日時:2020年2月26日 16時

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