アイドルと7日間【JM】

アイドルと5日目 ページ25

帰り道、なんだか、ジミンさんが嬉しそうに繋いだ手を振って歩いていた。



「なんか、楽しそうですね」



さっきの空気が気まずくてそう声をかけるとニコニコとしながらこっちを向いた。



jm「Aちゃんが、僕を選んでくれたから」



恥ずかしげもなくそう言ってくるから私が恥ずかしくなっちゃう。



「ごめん、なさい。でも、もうあの人とは会わないと思うから」



jm「……聞きづらいんだけどさ…あの、ヒョヌさんって人…元彼ってやつ？」




楽しそうだったのと反転して今度は少し下から聞いてくる。



「まぁ、そうゆうやつです。でも、もう終わったしもう好きになることは無いです！」


jm「でも、向こうは気があるみたいだったね…」


「別れ方が別れ方でしたしね…」


jm「それって、聞いてもいいやつ？」




そんなに気になる、のかな。
終わった話を掘り返すのは好きじゃないけど、何故かジミンさんには知ってもらいたくなった。変に、考えて欲しくないから。




私とヒョヌの別れ話なんてそんな面白い話でもないけれど。
雑貨デザイナーのヒョヌの描くデザインが好きで、展示会に行った際に初めてヒョヌに出会ってお互い惹かれあって交際を始めた。
ある時、ヒョヌがフランスを拠点に活動をしたいと言い出した。それに、私も連れて行くと。
私はソウルでカウセリングのクリニックを開業するのに着々と準備をしていただけあってそんな勝手に決めていたヒョヌに腹が立ってしまった。それでもフランスに行くと言い張る彼に私は勝手にしてと言って自分勝手に別れを告げた。




「そんなこんなで、あまり綺麗な別れ方はしてないんです…」



jm「そう…なんだ」



「…あの！もう終わりにしましょうこの話！面白くないですし笑

ほら、お腹すいたからお昼ご飯何にするか話しましょ？私ラーメン食べたいなぁ笑」



jm「うん…いいね。チキンでも買ってこうか」



「最高ですね！そうしましょう！」




気まずい空気をかき消すように明るく振舞って、2人でチキンを買い、家に帰宅する。

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