アイドルと4日目 ページ20
テーブルにキンパと私がサッと作った簡単なおかずとスープを並べていざ食べようとしたそのとき、私のスマホが鳴った。
「もしもし?」
〈ごめんなさい、先生。シンさんが今すぐ先生に会いたいと連絡が…〉
電話の相手はクリニックの受付の子だ。
「んー、悪いけど、私もう家に帰ってきちゃってて…。ほかの先生に頼めない?」
〈先生じゃないと何も話さないと…〉
急にどうしたんだろう。ついさっきの面談ではあんなに穏やかだったのに。
「…わかった。今行くね」
〈ありがとうございます!!〉
電話を切って今か今かと箸を持ちながら手を合わせているジミンさん。
「ジミンさん、ごめんなさい。急患が…」
jm「あ…し、しょうがないよね。Aちゃんを求めてる人は他にもいるんだし…僕はこんなに良くしてもらっちゃってるからわがまま言えないよ笑
その患者さんのところに、行ってあげて?」
「すみません、すぐに帰ってくるので」
jm「うん!帰ってきたらご飯食べよ!」
寂しそうな顔をするジミンさんに申し訳ない気持ちが湧いてくる。きっとお腹も空いてるだろうしすぐに帰ってこよう。
ジミンさんに頭を下げて私は急いでクリニックへと向かった。
jm side
Aちゃんがいなくなってからテーブルに並べられた食事にラップをする。
jm「はぁ…僕だけのAちゃんじゃないんだから…」
そう呟いてみても心のモヤモヤは晴れない。
Aちゃんがいないとご飯も食べれなければ寝ることも出来ないなんて僕はどれだけ幼稚なんだろ。
jm「僕の中の邪念も払ってくれないのかな…」
本棚に置かれたサルのぬいぐるみ。
Aちゃんが嬉しそうに男の患者から貰ったというぬいぐるみ。
それを僕は手にしてつぶらな瞳を見つめる。
真っ黒な、目……。
僕ね、こんなんでもアイドルなんだよ。
プレゼントなんて手に持ちきれないくらい貰う。
中には、過激なファンもいるんだ。
そうゆうファンからの贈り物は慎重になる。
その目を見つめ続けていれば瞳の奥で何かが動いた気がした。
jm「っ…!やっぱり…!」
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えびてゃん(プロフ) - ユカさん» ありがとうございます!今週中には出したいです😖 (2022年5月26日 18時) (レス) id: cc2d7e8a3f (このIDを非表示/違反報告)
ユカ(プロフ) - すごく面白いです。更新楽しみにしています。 (2022年5月25日 22時) (レス) id: 996863b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
えびてゃん(プロフ) - rieさん» ありがとうございます🥹ちょっと今バタバタしているので週末頃には新しい方を出したいと思っています😖 (2022年5月25日 20時) (レス) @page34 id: 3707cdaeb8 (このIDを非表示/違反報告)
rie(プロフ) - 続きが気になります(;O;)更新楽しみにしています。 (2022年5月25日 19時) (レス) @page35 id: 946afd3eb6 (このIDを非表示/違反報告)
えびてゃん(プロフ) - 飴雨さん» こちらの作品も見ていただきありがとうございます😂 更新頑張りますね💪 (2022年5月22日 16時) (レス) id: 3707cdaeb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えびてゃん | 作成日時:2022年5月21日 16時