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二宮君は顎に手を添えると何か考えていた
「遠征目指してるみたいだから、仲良くして損は無いと思うわよ」
二宮君は、呆れたような顔をして
匡「ふっ…入隊早々に、遠征に行けると思っているのか？おめでたい奴らだな」
「普通ならそう思うんだけど…その部隊の１人が、ずば抜けているのよね〜」
匡「だからなんだ？そいつが居なければ変わらないだろ」
「まぁね〜…でも、彼らなら遠征に行ける気がするな〜」
匡「ずいぶん、気に入ってるみたいだな」
「気に入ってるというより、興味深いと思っている感じかな？」
匡「そうか…たが、A級に上がるのは俺達だ
そいつ等は、俺達が止める」
「相変わらずだね」
匡「ふん……次はいつ暇だ？」
「とりあえず…来週くらいかな？なんで？」
匡「久しぶりに手合わせしたいと思ってな」
「二宮君と戦うと負けるからな〜」
匡「それは、お前が手を抜いているからだろ？」
私は少し視線をそらしながら
「なんのことかしら？」
すると二宮君は何か感づいたのか
匡「この前…加古が死神の正体を気にしていたが
あれ、お前だろ？A」
私は二宮君に視線を向けた
「なぜ、そう思うの？」
匡「お前と手合わせを頼む度に、毎回思うのは
本気で戦っている気がしないんだ
どこか手を抜いて、わざと負けている
気がしてならない」
「それはセンスとか、運とかの問題じゃない？」
匡「忍田本部長の弟子なのに、俺なんかに毎回負けるのは、おかしいだろ」
「毎回じゃないわよ…ちゃんと勝ってる時もあるじゃん」
匡「だが、大半は俺が勝つように仕向けているだろ」
私はサングラスを少しずらしながら
「堅苦しい試合は苦手なのよ…」
匡「この前、エレベーターで死神を見かけた…
あたりを気にしていたが…誰もいないと
判断するとトリガーを解除していた…
解除したあとの姿は、Aだった
これでも、自分じゃないと言いはるのか？」
私は顎に手を添えながら
〚まさか、見られていたとわね…仕方ないか〛
「誰にも他言しないと約束してくれる？」
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作者名：たぬき | 作成日時：2023年4月5日 0時
