死神と呼ばれています (ページ29)

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私は、屋上の扉をあけると
空閑君は三門市を見ながら、たそがれていた
私が来たことに気がつくと

遊「？…Aさん」

　「どうも…邪魔だったかしら？」

遊「いや、大丈夫だけど」

夜風になびく髪を抑えながら、空閑君に近づきながら

　「話を聞きたいんだけど良いかしら？」

遊真君は不思議そう顔しながら

遊「別に良いけど？」

　「確認したいことや聞きたいことが色々なんだけど…」

あたしは、煙草に火をつけた

　「空閑君…あなたは本当に三門市に危害をくわえることはないの？」

遊「うん、ないよ…雇われていれば別だけど」

　「そう…目的は最上宗一に会うだけだったの？」

遊「親父が、そう言っていたからね…」

空閑君は夜空に視線をむけると
その目元は、どこか寂しそうな目をしていた
すると迅君がやってきた

悠「よ！遊真…Aさんも事情聴取は終わった？」

空閑君は、不思議そう顔をしながら首を傾け

遊「じじょう、ちょうしゅ？」

　「終わってないわよ…迅君も何か聞くんでしょ？」

悠「あぁ…それより２人共、冷えただろ？どうぞ」

迅君は、ホットミルクを私と空閑君に渡した
空閑君はホットミルクを受け取ると

遊「悪いね、迅さん…せっかく誘ってくれたのに」

悠「別にいいさ、決めるのは本人だ
　後悔しないようにやれば良い」

皆で、ホットミルクを一口飲むと

悠「………それよりもお前の話を聞かせてくれよ
　今までのお前と親父さんの話」

空閑君は静かに話し始めた
毎日、飽きることなく…近界民の世界では
戦争を起きていたこと
親父さんと２人で、ある国の防衛戦に
参加していたこと
自分の甘さで死ぬ一歩手前の時
親父さんが黒トリガーで自分を救ってくれたこと
そして…ここに来たのは、最上宗一に会うこと
ではなく…父親を蘇られせること
でも、その目的を果たせずに終わってしまったこと

迅君はホットミルクを一口飲むと

悠「おまえ、これからどうするの？」

遊「そうだな…こっちだとネイバーは形見が狭いし
　…親父の故郷だけど俺のいる所ではないな
　…俺は向こうの世界に帰るよ」

　〚このタイミングでは、まだ入隊しない…
　どこで、この子は入隊するのかしら？〛