秘書は引っ張りだこです (ページ49)

今日:40 hit、昨日:59 hit、合計:75,746 hit

・　（主人公空気）ページ49

会場の出入り口に向かって歩いていると
またC級隊員達が色々と噂をし始めていた

廊下を歩いていると
陽太郎君はカピバララップを上機嫌に歌っていた
先輩は空閑君に視線を向けると

悠「駿はどうだった？遊真…手強かったか？」

遊「けっこう強かったかな
　小南先輩と10本勝負してなかったら
　もっとやばかったかも
　これから、もっと強くなる奴だと思うよ」

悠「ふんふん、メガネ君は？」

修「僕は………手も足も出ませんでした
　風間さんの時と違って全然動きが読めなくて…
　動きに適合性がないというのか
　気まぐれというか」

エレベーター前につき、エレベーターを待つ私達

悠「なるほど…その辺、遊真はどう戦った？」

　〚本当…先輩のコミュニケーション能力の高さは毎回、凄いと思ってしまう〛

私はそんなことを思いながら聞いていた

遊「俺はそういう時は、だいたい相手を動物だと思って戦うよ」

空閑君の言葉に三雲君は驚いていた

修「動物……！？」

遊「人間は、けっこう理屈に合わない動きをする
　理屈より習慣とか性格とかを読んだほうが良い
　場合も多いって…昔、親父が言ってた
　風間先輩みたいなキチンとした人は
　理詰めいるけど、緑川みたいな天然系は
　動物として見たほうが良い」

悠「おお〜、そうかもなー」

エレベーターが来たので乗ると
三雲君は考え込んでいた
そんな三雲君を陽太郎君が呼んで、エレベーターに乗った

遊「緑川、自信満々でプライド高そうなのは
　解ってたから、最初の二本は緑川の動きを
　見ながら向こうに気分よく勝たせた」

また遊真君の言葉に、三雲君は驚いていた

修「勝たせた……!!なんで……!?」

遊「簡単に言えば、こっちを舐めてもらうためだな
　向こうの戦争で、たまに遣ってたんだ
　最初の何回かは大負けしたフリして
　引き込んで殺す
　自分の方が強いと思い込んでる奴は
　勝てるはずの相手に負けるとムキになるから
　ベストな動きが崩れて殺しやすくなるんだ
　しかも負ければ負けるほど取り返そうと
　熱くなるから…後はその隙きを突くだけで
　簡単に勝てる」

悠「最初だけ勝たせて、後はむしり取るか」

　「まるで、カジノのディーラーですね」

遊「ふむ？そう？終わりの方は緑川も気づいてきてラスト2戦はいい動きしてたよ」

悠「お、そっか…あいつ成長したな」

私達はエレベーターを降りたが
三雲君は、ブツブツ何かを言っていた