ﾘｸｴｽﾄ:甘えてみた / trk / ゆめ 様 より ページ23
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「じゃあね、」と手を振って明るい黄色の髪をした彼氏の家から出る。
辺りは暗くなっていて、雨も降り始めていた。
傘を開き、家に近付くにつれ雨が強まっていった。
――――そういえばもうすぐ、母の命日だ。こんな雨の降る日にお母さんは眠っちゃったんだっけ。いきなり倒れて、幼い私には救急車の音が怖くて仕方なかった。二十歳になった今でも、時折思い出しては涙が浮かぶ。
『…うわ』
大通り、不運にも救急車の音が聞こえた。私の近くに来て、私の耳にその音を留めて記憶を掘り返して走り去っていく。
…寂しい。誰かに、誰でも良い、心に空いた穴を優しさで埋めて欲しくなった。抱き締められたい。私が幼少時代味わえなかった温かさを今すぐに。
…誰でも、良くない。
彼の家まで駆ける。御免ね、確か用事あるんだっけ、迷惑だよね。でも、でも耐えらんないんだ。
気付けば彼の家の目の前。インターホンを押して、はやる気持ちを抑えながら待つ。
「A〜?忘れ物?」の呑気な声と共に扉は開く。
彼にもたれ掛かる様に、抱き付く。不思議と涙が出ていた。甘えて御免ね、急に御免ね…って言いたいのに口から零れるのは嗚咽ばかり。言葉にもならない。
trk「えっ、マジでどしたの?」
ぽんぽんと頭を撫でられ、何とか言葉を紡ぐ。
『えと…ｯぅ…救急車の音で、…その、思い出しちゃ…て…』
trk「…わかった。上がって、」
彼にしては落ち着いた声で言われる。
部屋に上がらせて貰い、彼の肩に凭れ掛かってぐすぐすと子供みたいに泣いてしまう。
＿＿
trk side
めっちゃ泣いてたかと思いきや、今度は静かに寝息を立てている。
Aのお母さんが亡くなってるのも、Aが救急車と病院が大っ嫌いなのは知ってたから、しょうもない事なんかせずに黙って聞いてた。
trk「…あろえに連絡入れんの忘れてた、…ま、いいや。」
時計を見て、気付く。丁度30分前位からあろえと配信しよーってなってたんだけど、まぁAの方が大事だよね。
あろえが「たらこがバックレたので一人でなんかします」とかツイートしてる。知らないもーん。
うなされてるのか目に涙を浮かべてるA。
ぎゅ、と抱き締めてやればAは幸せそうな顔になった。
＿＿＿＿＿＿＿
trkさん推してるのでめっちゃ書き易かった…。
思ってたのと違えばすいません。
ゆめ様リクエスト有難う御座いました〜!!
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梓姫(プロフ) - ごめんなさい…ごめんなさい！(僕が謝ってる訳のヒント:辛い(漢字よわよわ)) (2020年12月7日 21時) (
レス) id: 6c22a88319 (このIDを非表示/違反報告)
樽狸 - りたさん» 待ってくれてたんですか！？！？！？(驚きで死ぬ絵文字)もう用意はしてるんで……土日にあげるかと………！！！ ( スピードアップしました )有難う御座います………！！ (2019年10月31日 18時) (レス) id: d73fd10eb7 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - ハロウィン！！待ってました！！！続編も待ってます…！ (2019年10月31日 17時) (レス) id: 9a79dbca14 (このIDを非表示/違反報告)
樽狸 - りたさん» ｴｯｴｯｴｯ…まさか祝われるとは思ってなかった…有難う御座います!!嬉しいです~~…ホントですか~~~!!作って良かった……りたさんすき…(ちょろい)やばい~~~疲れ吹き飛んだ更新頑張ります!!!!!!! (2019年10月23日 17時) (レス) id: e818e09fcc (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - お誕生日と1周年おめでとうございます！！(早い)この作品めっちゃ好きなので寝る前とか家帰ったらすぐ最初から読みなおたりしてます！！ほんとに面白くて好きです…!更新頑張ってください~ (2019年10月22日 23時) (レス) id: 9a79dbca14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：樽狸 | 作成日時：2019年8月2日 20時
