乗り物酔い ページ28
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焦点の定まらない目でスマホの画面を見たら胃の中のものを戻してしまいそうだから、と表示されていた名前を見ないまま電話を取ったのが間違いだった。
「もしもし？」
いや、荒々しい運転の赤いマスタングに乗ったのが間違いだったのか。
「快斗くんのバカっ！」
「うわっ？！」
やばいと思った時にはもう遅かった。一番会ってはいけない相手からの電話を、取ってしまったのだから。
「ポアロに行ったら透さんがいきなり休んだって聞いて、嫌な予感がしたの。だから工藤邸に行ってみたら沖矢さんはいないし、阿笠博士の家にも誰もいなかったの！とにかく！どうしてなのか知ってる？」
早口な高めの声が耳に直接入ってくるので、顔をしかめて思わずスマホを耳から離した。隣の名探偵が何事だと俺に近づく。
乗り物酔いの理由もあって冷静さを失い、どう言い訳をすれば良いか分からなくなった俺は、本当のことをぽろりと口にしてしまった。
「ーー今、隣にめーたんてーがいるんだ」
「え……コナンくんが？」
隣の名探偵が「何がなんだか分からないけど、お前不味いことしただろ」と眉をひそめる。
「あのな、」
「もういい！ どうせ教えてくれないんでしょ！ 拳銃とかで撃たれて、出血多量で運悪くぽっくり逝っちゃっても、お葬式に行ってあげないんだからっ！ もう切るね！」
通話終了と表示された液晶画面を見ながら、そんな物騒な……と思ったが、あながち間違いではなかったので反論はできなかった。
「電話の相手って……誰だったんだ？」
なるべく声を抑えて電話したが、Aの声が馬鹿デカかったせいで初っ端から全て名探偵に聞かれてしまったようだった。
「それがなぁ」
「オレには言えねぇ、ってか？」
「うぐっ……どうしても、俺の口からは言えないんだよ……」
「ふうん。でも、その相手って、ここに駆けつけて来そうな勢いじゃなかったか？」
そうなんだよ。しかも、あいつがここに来たら、一秒で天国へGOになりそうなんだよなぁ。
と、そう言いたいのをぐっと堪えて、代わりに大きなため息をつく。
……A、頼むから来ないでくれ。
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たんぽぽ珈琲(プロフ) - ちょっと内容を変更しました。97から100話、もう一度読んでいただけたら嬉しいです。それでは、今度こそ続編の準備をしてきます！ (2020年5月23日 18時) (
レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - お久しぶりです。100話が終わり、次章へと進みます。主人公の心の成長を伝えられたらと思って書いていますが、なかなか難しいですね。次章では、大きく分けて三つの問題について主人公が悩みます。それでは、ハッピーエンドへ進めるよう準備してまいります！ (2020年5月18日 14時) (レス) id: 768bd78820 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - こんばんは、たんぽぽ珈琲です。コロナウイルスで色々と状況が変化していますが、動かなくていいのだと思って、お菓子を作ったり編み物をしたりと、有意義な時間を過ごしていました。平和ボケしているかもしれませんが、みなさんもこの時間を楽しめていたらと思います。 (2020年4月8日 19時) (レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - 明けましておめでとうございます！先ほどスケート滑って転んで手首腫れて痛くて包帯まいてもらった作者です。本日更新したおはなしは「言えずにいたこと」です。最後となりましたが、今年もよろしくお願いします！ (2020年1月5日 13時) (レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - こんにちは、作者です。生活に慣れてきたので、そろそろ更新しようかなと思っています。お待ちくださっている読者さま、ありがとうございます！ 初めて投稿した作品なので辻褄の合っていない部分などありますが、完結させたいと思います。以上、告知でした！ (2019年9月18日 10時) (レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たんぽぽ珈琲 | 作成日時：2018年10月28日 14時
