呼び出し ページ27
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平日の朝、登校しようと玄関へ向かいかけた時、付けっ放しだったテレビからこんな声が流れてきた。
「キッド！」
小さな身体から必死に大きな声を出している。俺を追い詰めるライバルとしての、あの自信たっぷりな声ではなかった。何事かとリビングへ戻ると画面の向こうで名探偵が騒いでいた。よく見るとアナウンサーから奪ったのか、マイクを手にしている。
「お母さんはどこかな？」とアナウンサーはこの場をどうにか乗りきろうとしているが、名探偵は彼女の言うことなんて聞こえていない。ひたすらに、俺のもう一つの名を呼び続けている。
「キッド、お願いだからっ、ボクに手を貸して！」
何が起きているのだろう。俺の存在をあんな必死に求められたのは初めてだ。きっと、それほど大変な大規模なことが起きているのだ。
学校なんて平和ボケした所ではなくて名探偵のところへ行かなくては。だったらキッドのアイテムとかを持っていかないと。
……申し訳ないがAには留守番をしてもらう。彼女は運動神経だって平均くらいだし、まずそういった経験が無い。だから行っても邪魔になるだけだ。治癒能力はあと一回しか使えないし、他人には隠している。連れて行く、なんてそんな殺人行為は俺には出来ない。
Aはマイブームだという朝風呂中だ。彼女に気づかれないようにこっそりと家を抜け出さなければ。
カバンを下ろし、スマホと財布だけを手に取り、とりあえずソファの上に置く。青子に「インフルで何日か学校行けねえから、そこんとこヨロシクな」と適当にメッセージを送信する。血が目立たないように黒い服に黒い上着を着る。隠し扉である親父の肖像画を押し開けキッドのアイテムなどを色々持つ。変装をしたあとソファの上のスマホと財布をポケットに詰める。そして、Aに怪しまれぬよう、行ってきまーすと決まり文句を言ってから、家を出た。
公衆電話から俺が一方的に知ってる名探偵の携帯番号に電話をかけて、合流して、FBIだという赤井さんと、なぜか安室さんと会って、物凄く乗り物酔いするカーチェイスとかをした。胃の中のものを戻しそうになりながらも、追っ手は誰なのかと聞くと、黒の組織だと名探偵が目をぐるぐるさせながら答えてくれた。
……ん？待てよ。この場合、俺は名探偵に利用されているだけなのでは？
そして、やっとの事で車から降りられた時、スマホから着信音が鳴った。
ーーそれは取ってはいけない電話だった。
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たんぽぽ珈琲(プロフ) - ちょっと内容を変更しました。97から100話、もう一度読んでいただけたら嬉しいです。それでは、今度こそ続編の準備をしてきます！ (2020年5月23日 18時) (
レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - お久しぶりです。100話が終わり、次章へと進みます。主人公の心の成長を伝えられたらと思って書いていますが、なかなか難しいですね。次章では、大きく分けて三つの問題について主人公が悩みます。それでは、ハッピーエンドへ進めるよう準備してまいります！ (2020年5月18日 14時) (レス) id: 768bd78820 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - こんばんは、たんぽぽ珈琲です。コロナウイルスで色々と状況が変化していますが、動かなくていいのだと思って、お菓子を作ったり編み物をしたりと、有意義な時間を過ごしていました。平和ボケしているかもしれませんが、みなさんもこの時間を楽しめていたらと思います。 (2020年4月8日 19時) (レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - 明けましておめでとうございます！先ほどスケート滑って転んで手首腫れて痛くて包帯まいてもらった作者です。本日更新したおはなしは「言えずにいたこと」です。最後となりましたが、今年もよろしくお願いします！ (2020年1月5日 13時) (レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - こんにちは、作者です。生活に慣れてきたので、そろそろ更新しようかなと思っています。お待ちくださっている読者さま、ありがとうございます！ 初めて投稿した作品なので辻褄の合っていない部分などありますが、完結させたいと思います。以上、告知でした！ (2019年9月18日 10時) (レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たんぽぽ珈琲 | 作成日時：2018年10月28日 14時
