フレンチトースト ページ38
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「よいしょ」
お皿を木製テーブルに置いて、ナイフとフォークをお皿の右側に並べる。
見栄えはそれっぽくなった。
「出来た」
椅子に腰掛けようとしていたら洗面所の方から快斗くんがやってきた。
「おぉ！結構美味しそうじゃん」
「『結構』じゃなくて、『すごく』だと思うけど？」
すると快斗くんはまだ寝ぼけているのか、ふにゃ、と笑って「いただきます」と手を合わせた。
「召し上がれー」
彼はニコニコ笑いながら、ナイフとフォークを使ってフレンチトーストを一口サイズに切った。
わたしはフォークを握ったままその様子をじっくりと観察する。
快斗くんはフォークで一口分を刺して、口に入れた。
もぐもぐ、と効果音がつきそうな食べかただ。
ごくり、と快斗くんの喉が鳴った時、「どう？」と聞いてみた。
すると「えー」と少し恥ずかしそうにした。
「うん、すごく美味しいよ。とくに、溶けたチーズが」
「そう……？良かったぁ」
わたしも一口食べてみた。
かりっ、ふわ、とろり。
わたしにしては上手くできたと思う。
わたしの、家族との思い出の味。
快斗くんは、それを気に入ってくれたようだ。
「ごちそーさまー」
「まだ時間あるから慌てないでね」
「おう」
そう言うと快斗くんは歯を磨きに洗面所へ行き、その間わたしは食器を洗った。
丁度洗い終わった頃に玄関へ向かう快斗くんが見えたのでタオルで手を拭いて後に続く。
「行ってらっしゃい」
「行ってきまーす。遅くなりそうだったら連絡するから、心配するなよ〜？」
「はいはい、しないよ」
バタン、という音と同時に「お、青子おはよ」と外で青子ちゃんに話しかける声が聞こえる。
ペタペタと、リビングに向かう足音だけが響く。
ソファに座ってピンクのスマホを手にとって、「事件」と検索すると１日前にアップされた動画がヒットした。
昨日テレビに映ったニュースを撮って載せたようだった。
「次のニュースです。東都ホールでロックミュージシャンの波土禄道さんが首を吊り……マネージャーである円城佳苗さんは……」
ーー裏切りのステージ。
……この様子じゃあ、透さんは忙しいだろうな。
憂鬱にそう思いながら溜息をついた。
ちらりと窓を見ると良い天気のようで、秋特有の暖かい日差しが漏れている。けれどその日差しは、外に出られないわたしを苛つかせるだけだった。
ラッキーアイテム
革ベルト
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たんぽぽ珈琲(プロフ) - わーんいつのまにか30万hit超えてたー。嬉しいです。ありがとうございます。これからも名探偵コナンの夢小説盛り上げていきましょー！ (2020年12月14日 22時) (
レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - 明里香さん» 誤字の指摘、ありがとうございます。お恥ずかしい限りです……。明日までには直しますね。 (2018年11月18日 19時) (レス) id: 24c9be7e32 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - タイトルの掛け、「賭け」ではないですか？ (2018年11月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 特製ミルクティーの話、誤字がありました。「こんな事始めて」ではなく、「こんな事初めて」です。 (2018年11月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - 星を見守る砂岩さん» きゃー！そう言って頂けて嬉しいです！！更新頑張ります！ (2018年10月13日 22時) (レス) id: 24c9be7e32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たんぽぽ珈琲 | 作成日時：2018年8月23日 3時
