【名探偵コナン】あの店員の隠しごと

朝ごはんは ページ37

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ちゅんちゅんという雀の鳴き声をBGMに、わたしは髪を一つにまとめながら台所に立った。

こんこん、ぱかっ。

窓から暖かい光が入ってきてキラリと光るボールに、卵を三つ割り入れる。

砂糖を大さじ二杯程をさらさらとボールに入れて、目玉のような黄身目掛けて泡立て器を落とす。ぐるぐると混ぜるとジャリジャリした砂糖がだんだん溶けていく。

そこへ牛乳をコップに半分くらい注いで入れて、混ぜると濃い黄色から優しい黄色に変わる。

食パンの袋を留めている白いプラスチックのものを外し、食パンを四枚取り出す。

サンドイッチのようにパンとパンの間にスライスチーズを挟むと、二組のチーズはさみパンが出来る。

フライパンをコンロの上に乗せ、カチ、というまでつまみを回し、屈んでコンロの火を見ながら弱火に戻す。

下の棚からサラダ油を取り出して蓋を開け、容器を押しながらフライパンに二周ほど回し、フライパンをくるりと傾けて油が全体へ行き届くようにする。

先程作ったチーズはさみパンを卵牛乳液のボールに入れて液を染み込ませたら、熱々のフライパンに乗せる。
するとじゅわー、という音と共に甘ーい香りが食欲を誘う。


「おはよー」と後ろから声が聞こえたので、「おはよう」と返す。


「何作ってんのー？」


と快斗は欠伸と共に朝ごはんのことを聞くので、フレンチトーストを作っているのだと返事をする。


「あ、焼けたかも」


フライ返しでパンを持ち上げて見ると下側がきつね色になっていたので、くるんとひっくり返した。

じゅわわぁ、という音だけでもよだれが垂れそうだ。


「ふあぁぁ」


もう一度大きな欠伸をする快斗くんはいつもに増して髪がボサボサだ。洗面所へ行くよう注意すると快斗くんから適当な返事が返って来た。


火を止めて、用意しておいたお皿にフライ返しでフレンチトーストを移す。

これで周りはこんがり、中はふわふわとろっ、チーズをはさんだフレンチトーストの出来上がり。

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