謎。 ページ25
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午後四時。今日は15時までだったのでAよりも早く帰れたりする。
なので公園の公衆電話を使って公安に所属する部下、風見に電話をかける。
「もしもし」
「僕だ」
「あっ、降谷さん。どうしましたか?」
「ある人物について調べて欲しい。現在16歳の少女、水鳥Aについてだ」
「それでは資料をまとめて今日中にお渡しします」
「ああ。ありがとう」
かちゃ、と受話器を置くと、夕焼けに染まる空が見える。毎日見える空だが今日はなんだか綺麗に見えた。
20時。
スクランブル交差点の信号が赤に変わり、自動車が動きを止める。
横断歩道の信号は青に変わる。
上下左右から人が道路を渡る中、僕が左方向へ向かおうとすると右方向へ向かう一人の男が茶色の書類袋を抱えているのが見えた。
書類袋を抱えた男は僕とすれ違う瞬間、僕に重そうな袋を渡す。
「降谷さん」
「ありがとう」
その男ーー風見は僕に水鳥Aに関した書類を手渡した後、人混みの中に消えて行った。
生活感の無い家に帰り、袋から資料を出した。そこには手書きのメッセージが入っていた。
『降谷さん、この資料に見覚えがあると思いますが、この少女は例の飛行機事故の被害者です。』
風見が書いたのだろう。
確かに僕はAを見て「どこかで見たような」と思いはしたが、まさか例の被害者だったとは。
そうだとしても、どうして僕を見て驚き、しかも名前まで知っていたんだ、と首を捻った。
じっくり考えても分からない。
彼女は組織の一員では無いし、名前は一切出ていない。
生存も知られていない…はず。
なのにどうして、と僕は静まり返った部屋で呟いた。
まあ、こんな謎を解き明かしたくなるのが探偵。
そう思うとふ、と笑いが漏れる。
安室透もその一人であるのだから、気になるのは当然のこと。
「水鳥Aの」
「ーーあの店員の隠しごと」
「僕が絶対に解き明かす」
僕は手にしていた資料をテーブルに叩きつけ、新たな目標を口にした。
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革ベルト
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たんぽぽ珈琲(プロフ) - わーんいつのまにか30万hit超えてたー。嬉しいです。ありがとうございます。これからも名探偵コナンの夢小説盛り上げていきましょー! (2020年12月14日 22時) (レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - 明里香さん» 誤字の指摘、ありがとうございます。お恥ずかしい限りです……。明日までには直しますね。 (2018年11月18日 19時) (レス) id: 24c9be7e32 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - タイトルの掛け、「賭け」ではないですか? (2018年11月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 特製ミルクティーの話、誤字がありました。「こんな事始めて」ではなく、「こんな事初めて」です。 (2018年11月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - 星を見守る砂岩さん» きゃー!そう言って頂けて嬉しいです!!更新頑張ります! (2018年10月13日 22時) (レス) id: 24c9be7e32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たんぽぽ珈琲 | 作成日時:2018年8月23日 3時